この本で食生活を正す
ハックとは便利な小技という意味です。
例えば「ライフハック」という用語があります。
意味は「仕事術や生活の知恵」です。
でもこの本は食生活を正すための小技というより、骨太の理論が書かれています。
ついつい手軽な菓子パンに手を出してしまう今の生活を正すのに役立てます!
勝間さんがたくさんの資料を読み込んで、ご自分でも実践した結果です。
サスペンス好きの私はエビデンス(証拠)という言葉に惹かれます。
引用をたくさんします。
私たちが生きていく上で良質な栄養素は、車でいうハイオクガソリンのようなものです。不健康な加工食品を食べていると、私たちのエンジンに入ってくるのは混じりけが多く、不純物の多い油だらけになっています。
そうしますと、脳も内臓も心臓もうまく働くことができません。
ものを口に入れるとき、これは粗悪なガソリンではないかしら?と一呼吸考えてからにします。
勝間さんは「時間割引率」という概念を教えてくれました。
「今さえよければ将来はどうでもいい」ということで、ありとあらゆる問題や負債を先延ばししようとします。
短期的に重要なことばかり毎日やってしまい、中長期的に重要なことをすべて後回しにしがちという指摘は、的確です。
行動に知性を働かさなくてはいけません。
これって、ヨガでも毎回言われます。
ヨガでも知性とか意思力を強化しています。
勝間さんは食事のコントロールが自分の生活をコントロールできているかのバロメーターとなると書いてあります。
同じように、ヨガでは身体のコントロールが心のコントロールのバロメーターになるといえますね。
加工食品の罠
これはもう勝間さんの文章をたくさん引用しましょう。
加工食品にはどういうジレンマがあるかというと、食べるカロリーの割に栄養価が少ないのです。つまり十分な栄養価を得ようとするとカロリーが増大します。
例えばドーナツをいくら食べても、カロリーだけです。
食事の代わりにならないことは、誰でもわかっています。
それなのに食事をドーナツとコーヒーで済ますことが、おしゃれだったりします。
自分が食べている量の割に痩せない、あるいは太っているいくと感じている人は、間違いなく加工食品あるいは非常に糖質や脂質が多い外食の虜になっているはずです。
わたしも振り返ればそうです。
間食を食事にカウントしていないから。
低脂肪の場合は砂糖を増やして、低糖の場合は脂肪を増やして美味しくしたりして、味をごまかしています。…、それには理由があって、そうしないと消費者がおいしいと思えないので売れないのです。
ヘルシーという言葉にだまされてはいけません。
なぜそうなるかというと、コストの制限があるからです。一定のコストの中でおいしいものを供給しようとすると、精製した油や砂糖や穀物に頼らないと経営が成り立ちません。
短期的なコストを追求するとこうなります。
自分に関しては、長期的なコストを理性でもって考えましょう。
でもなぜ加工食品に頼るかと言うと、現実的に加工食品を食べるくらいしか普段の生活の中で時間が取れないからです。
もし加工食品と同じかそれよりも短い食材の調達と調理で、プラントベース・ホールフードの食事ができるのであれば、加工食品を取る必要がありますか?
さあ、この本で知識と技術を身に着けましょう。
加工食品は貧困ビジネス
行動経済学では、借金が多い人と太っている人には相関関係があるということがわかっています。これは何故かと言うと、目の前の食べ物を太るからといって我慢すれば良いのですが、我慢ができないので食べてしまう。それと同じように、我慢できずに借金をする傾向があると考えられています。
行動経済学では、とエビデンスを出してくるところが勝間さんらしいです。
そして、そう言われてみれば確かにそうなんだと納得させられます。
アメリカでは、ジャンクフードばかり食べている貧困層に肥満が多いです。
いわば、加工食品をたくさん私たちに売り付ける事は、1種の貧困ビジネスなのです。お金や時間、そして食べ物の知識がない人たちに対して、糖分と塩分と脂肪分を駆使して、華やかなパッケージとマーケティングで私たちの健康を犠牲にしながら、私たちの懐から少しずつお金を奪っていくわけです。
これって、すごい切り口です。
貧困ビジネス(ひんこんビジネス)とは、「貧困層をターゲットにしていて、かつ貧困からの脱却に資することなく、貧困を固定化するビジネス」。(Wikipediaによる)
お金がなかったらそうなります。
シングルマザーが100円あったら、子供にリンゴではなくておなかを膨らませる菓子パンを買う、という話が忘れられません。菓子パンでもなく食パンでした。
時間がなくてもそうです。
働くママだけでなく、残業疲れの会社員も冷凍食品やできあいのお惣菜でおなかを満たします。
スポンサー付きでない栄養学の知識を手に入れるには、お金と時間が必要です。
オーガニックとかヴィーガンとかは、インテリとかセレブのはやりのように思われるときがあります。
お金のあるなしで、健康格差ができてしまいます。
勝間さんは、時間とお金をかけないで健康的な食事を手に入れる技を試行錯誤してきました。
たくさんの資料の中でエビデンスがあるものを選び出しています。
加工食品の悪循環から抜け出すための食事ハック
現在の肥満は食生活と大きく関わっていますが、その肥満の大きな原因は生成された糖質や脂肪や塩分の取りすぎでありこれらを招くのは加工食品の取りすぎ、そしてそれを招くのは貧困です。
この悪循環を達切り、一つ一つ、ちょっとずつで良いからより体に良い、プラントベース・ホールフードの食事を目指すのが食事ハックの概念です。
プラントベース
プラントベースとは、食べるものは植物性食品を中心にするといういみです。・・・なぜかというと、動物性食品の中に含まれる脂肪、すなわち、飽和脂肪酸が様々な病気の元になるからです。(参考資料④)P44
飽和脂肪酸については、私自身でも調べてみました。
摂り過ぎは心臓病のリスクが多くなるようです。
私は心臓が強くありません。
機能的にも心理的にもね。
動脈硬化もあるから、プラントベースは理性的に考えてマストです。
今まで味覚という感覚と、経済的観念がプラントベースの邪魔になっています。
家族の反対などもあるのですが、自分だけでも自分のためにプラントベースに方向変換してみます。
2ヶ月試してみて、10月に一年に一度の健康検診があるので、エビデンスを確かめます!!
ホールフード
菜食主義者がひょろひょろと不健康そうな人がいるのは、食べている量がたりないからです。
植物で必要なタンパク質をまかなうには、豆類や穀類をたくさん食べる必要があります。
その穀類が精製されてしまった白米や白パンでは、様々な栄養価が失われています。
動物性食品を摂らずに1日のカロリーを十分に補え、かつタンパク質を取ろうとすると、動物性食品では豆製品のほかに、精製していない穀物、例えば玄米や全粒粉の摂取が最も簡単です。
その玄米や全粒粉をおいしく食べるためのハックがこの本の実践編です。
レシピはいらない理由
・食材の正しい切り方
・食材の正しい加熱の方法
・食材の正しい味付けの方法
というようなかたちで調理をモジュール化していれば、クックパッドのようなレシピは全く必要ないのです。 p86
理論編で理論武装して、実践編で理論に基づいたロジカルな調理を理解すればレシピはいらないというわけです。
でも、私が思うにはバリエーションとかは必要なのでは?
餃子やシュウマイも食べたいし、焼きそばとかそうめんとか、炭水化物たくさんメニューも欲しくなると思うのです。
ここは、これからも私の課題です。
正しいというのは整えること
勝間さんの主張はエビデンスに基づいた健康的な正しい食事です。
正しいというのは、アイアンガーヨガで言うところのアライメントが正しいと同じ感覚です。
整えると言い換えてもいいです。
必要とするもの(こと)を肉体に与えることによって、本来持っている能力を損なうことなく発揮させるのです。
ジャンクフードを食べることは、怠惰な生活をすることと同じで、肉体(身体)の機能を低下させ、生産性も落としてしまいます。
う~ん。
言葉ではなんともいえますが、日常に落とし込んで自分の生活の質を高めるためには行動あるのみです。
この本を手元に置いて、繰り返し読んで気持ちを引き締めたいです。
早速買い物
いろいろ取り揃えました。
粉はもうしばらく買わないって言ったのに、すぐ変更しちゃった。
まずは全粒粉パンをくるみとレーズンを入れて作る予定。
冷蔵庫の中で低温発酵中。
明日には食べる予定です!!