70歳過ぎて自在に生きる ほいみんの日記

断捨離から、ヨガ・インド哲学・音訳へと関心が移っています。

『一汁一菜でよいという提案』土居善晴 著 日本人の生き方であり美意識という厳しさ

心が軽くなります

料理研究家の土居善晴さんのよく売れた本。

最近文庫化されたのを本屋さんで見かけました。

レシピではなく、哲学書ともいえるような端正な考え方の本です。

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一汁一菜とは、ただの「和食献立のすすめ」ではありません。一汁一菜という「システム」であり。「思想」であり。「美学」であり、日本人としての「生き方」だと思います。

どうして食卓にごちそうを並べたくなるかについて

おもしろい考察がありました。

つまり、

刺身・肉の脂身 = 脳が喜ぶおいしさ

ごはんや味噌汁 = 身体全体が喜ぶおいしさ

なんだそうです。

 

脳が喜ぶのでついついごちそうが並びます。

贅沢になったのは、経済的にゆとりが出来てきたことと

手軽にできあいのごちそうが手に入るようになったからでしょう。

でも、そんなのは必要ないんです!!

というのが土居さんの主張です。

ごはんとお味噌汁で身体全体を喜ばせばいいんです!!

 

その方が集中できる

毎日の食事作りが大変と思う人は、

一汁一菜で楽になってくださいという提案です。

それは作る人にも食べる人にも利益になるんです。

 

仕事に集中するときは一汁一菜を試みてください

 

そうすると消化のためのエネルギーを必要以上に使わないで済みます。

で、その他のことにエネルギーを使うことができます。

 

一汁一菜といえば、

禅僧の方々は今もそういう食生活を続けています。

南嶺管長さんもお味噌汁とたくわん漬けの生活。

外出先でもごちそうを並べられるより駅前のかけそばの方がいいと

仰っていました。

季節のものを食べる、

発酵食品を食べる、

という工夫はありますが、

それも普段の生活の中に自然に取り入れています。

 

味噌汁のある生活

わたしもそういう生活に近づけることは出来ます。

手作りの味噌でお味噌汁、

近くの畑で出来る野菜を直売所で購入しての野菜料理。

 

この本を読んでから毎朝お味噌汁を作ることにしました。

手前味噌に鰯の粉を混ぜています。

刻んだ油揚げに刻んだネギを一緒にして冷凍してあります。

あり合わせの野菜と乾燥わかめもちょっと入れれば、

簡単にお味噌汁ができあがり。

ただ時間をかけてゆっくり火を通すことだけは心がけています。

これは城崎裕子さんの本に書いてあったこと。

 

ホットクックを手放しましたが、

基本に立ち返ってシンプルにからだが喜ぶ料理。

これならやっていきそうです。

それの裏付けを与えてくれた本です。

 

この本も参考になりました。