コロナと似ている
『FACT FULNESS』を読み続けています。
FACTFULNESS(ファクトフルネス)10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣
- 作者:ハンス・ロスリング,オーラ・ロスリング,アンナ・ロスリング・ロンランド
- 発売日: 2019/01/01
- メディア: Kindle版
著者のロスリング博士は、エボラ出血熱が流行したときリベリアに赴き対策にあたりました。
流行初期には患者数が倍々でふえるグラフを見て、深刻さを察知しました。
その後の「感染者」と「感染の疑いのある人」のグラフは、正しい進捗を表わしていなかったことに気づきます。
感染者は減っているのに、「感染の疑いのある人」のグラフは右上がりのままなのです。
エボラ対策のために医療資源が払底して、そのほかの病因で死亡した人まで「感染の疑いのある人」になってしまっていたなどの理由があります。
そこで、データを集計し直したら、感染のピークが過ぎていることがわかりました。
ピークが過ぎるとは
データによると「感染が確認された人」の数は二週間前にピークを打ち、それ以降は減っていたそうです。
つまり
現場ではリベリアの人たちも習慣を変えることに成功し、人々は必要のない接触を避けるようになっていた。握手もハグもしなくなっていたのだ。生活習慣の変化に加えて、店舗、公共の場所、救急車、葬儀場、それ以外のあらゆる場所で衛生管理を徹底したことの効き目が出始めていた。
このようにデータによって対策が功を奏したことで、メンバーの意気も上がりさらなる活動の原動力になったのです。
日本の今のコロナの現状
エボラの深刻さを教えてくれたのはデータです。
対策の効果を教えてくれたのもデータです。
だから、私は今の日本のデータが欲しいと思うのです。
信頼に足るデータを集めるシステムの工夫をして欲しいです。
どういう対策をした結果が、今のデータになっているかの分析をして欲しいのです。
グラフを見る限りは、右肩上がりではないです。
でも、倍々で増えるグラフでもないです。
ピークを過ぎたと発表されたら、過剰な不安から解消されます。
ピークを過ぎたと、自分で判断してもいいのかしら?
心配すべきリスク
本の最後に、今心配な5つのグローバルなリスクを上げています。
・感染症の世界的な流行
・金融危機
・世界大戦
・極度の貧困
コロナのパンデミック問題は、危惧された最大のリスクだったのです。
この本がベストセラーになっているのですから、たくさんの人がデータの重要性を知っているはずです。
自分の頭で考え、正しく恐れるために、個人でもデータを活用したいです。