「オーム」
ヨガ合宿を終わって、感想というかアンケートを書いていて思ったことです。
たくさんの学びの中で、一番の発見だと思ったのは「オーム」の発声です。
毎回練習の前にインボケーションがあり、最初に「オーム」を3回唱えます。
その唱え方についても、体に響かせるとは思っていましたが、どこにどう響かせるかについて純子先生からの説明がありました。
マントラ
サンスクリット語で唱えるマントラには、その響き自体に力があるという解説を読んだことがありますが、信じられませんでした。
でも、今回少し実感できたのです。
お腹の底の方で「ア」と発声し、「ウ」と音が変わると胸のあたりが振動します。
「ム」と口を閉じると顔全体・頭蓋骨に振動が伝わります。
その振動の動きを意識しながら「オーム」を3回唱えると、体の真ん中の気道が整えられていきます。
背骨もまっすぐになり、気持ちが内面に向かって落ちつきます。
これがサンスクリット語の力なんでしょう。
マントラは日本語では「真言」です。真言密教ではこの言葉の力を使うのが祈祷というわけです。
統一・完成の象徴
ヘッセの『シッダールタ』で、主人公シッダールタが川の流れに悟りを開く場面があります。
川に含まれる千の声の大きな声が聖なる音「オーム」になる、印象的な箇所です
シッダールタがこの川に、千の声のこの歌に注意深く耳をすますと、悩みにも笑いにも耳をかさず、魂を何らか1つの声に結びつけず、自我をその中に投入することなく、すべてを、全体を、統一を聞くと、千の声の大きな歌はただ1つの言葉、すなわちオーム、すなわち完成から成り立っていた。(新潮文庫 高橋健二訳)
私は「オーム」と発声する時、いつもこの場面を思い浮かべます。
インボケーション
ヨガセンターでは、マントラとは言わずインボケーションといいます。
インボケーションの意味が分からず、調べてみました。
「祈り」とか「祈願」「呪文」などの訳がありました。
あるサイトでは、神様の名前を唱えて、自分の中にその存在を入れるような解説がありました。
私にとっては、心を落ち着かせ、ヨガセンターがヨガの道場として自分を鍛える場所だとイメージする時間です。私のイメージは、緑の中で窓も壁もなく、柱だけがある開放的な道場です。
バリ島のヨガリゾートのカタログに出ていた写真を思い描いています!!!
*バリ島ホテルでヨガのサイトから転載
そして「お願いします」と頭を下げるとき、指導してくださる先生にもですが練習をする自分の肉体にも「お願いします」といっていました。
今回の合宿で、自分の中に「正しさに導いてくださる神様」がいることも知りました。
その神様にも「お願いします」って唱えているってことも発見です。