ゆっくり起き上がる意味
シャバアサナを終えて起き上がるとき、ゆっくり腰の後ろの方からというインストラクションが毎回あります。
わたしは、急に頭を上げると貧血気味になる人がいてふらふらすることがあるからだと思っていました。
でも、気がつきました。
もっと深い意味があります。
ひとつには、頭の静かさを失くさないためなのだと思います。
何かの時に、「あわてて動かないでください。頭が静かになっているのがもったいないです。」と言われたことがあります。
心が落ち着き頭もあれこれ忙しく考えない時間を作ったのだから、その余韻をなるべく長く保つようにしたいです。
そういえば練習の始まり
練習の最初にも頭を静かにさせています。
マントラを唱えているときです。
たたんだブランケットの上に坐骨をしっかり立てて座ります。
胸骨を引き上げ、肩は後ろに回して肩甲骨は引き寄せます。
目を閉じて胸の前で合掌してヨガの父パタンジャリへのインボケーション(祈り)を唱えます。
背中の皮膚、顔の筋肉、目玉の向かう先などたくさんのイントロダクションで祈りの形を作ります。
この時も頭が静かになり、これから始まるヨガの練習への心と身体の準備が整えられていく時間です。
練習中の山
ヨガセンターでの練習は、静かさから始まり静かさで終わります。
その途中には足の指先のほぐしからタダアサナ(立ち姿勢)、ダイナミックな立ポーズへと強度が増していきます。
そのあと、前屈やねじり逆転のポーズなどもあって、シャバアサナでまた心も体も頭も静かにさせていきます。
とても考えられたシークエンス(順番)になっているのだと、改めて思いました。