対談本です
『禅とジブリ』はジブリのプロジューサー鈴木敏夫さんが、3人の禅僧と対談しています。
龍雲寺の住職、細川晋輔さんが案内役です。
こんな本も出されています。
細川さんは南嶺管長との対談にも出ていた方。
親からアニメや漫画が許されなかったけど、ジブリ作品だけは親から許されたジブリ世代。
鈴木敏夫さんは、座禅経験もあり鈴木大拙の本も読んでいたりして禅に精通しています。
受け身であること
細川さんはお寺に生まれ、母方の祖父が松原泰三という臨済宗の有名な布教師(法話をして教えを広める人)でした。
僧侶であることが、生活するための仕事「生業」であるか、生き方であるのかに悩んだそうです。
そのとき「道楽」という言葉に出合います。
もともとは仏教用語で「仏教を歩むことを楽しむ」という意味です。
だからお寺に生まれお寺を継ぐんだけど、仏教の教えを深め広めることを楽しんで歩んでいけばいいのだと得心できたのです。
鈴木さんも、自分はいつでも受け身の生き方をして来たそうです。
自分から求めないけど、来たものを拒まず楽しんでしまう生き方です。
どちらも受け身であるようだけど、自分を甘やかさず努力するのです。
だから、生きるのが楽しくなります。
他人のために動くのが、自分の楽しみになる生き方です。
後悔しない、心が満足する生き方につながるのでしょう。
臨済宗ばかり
2人目の禅僧は横田南嶺管長。
3人目は作家で禅僧の玄侑 宗久。
細川さんを含め全員臨済宗妙心寺派ってことです。
鈴木さんは横田管長の新しい面を引き出してくれました。
「好きな人はいましたか?」なんて質問したんです!
その答えは、・・・・・・本をお読み下さい。
ただ私は、時々皇居のまわりを走っている管長さんはどんな服装かしらと想像するようになりました。
帽子をかぶって、僧侶とはわからないようにしているんだろうなぁ、って。
軽くて楽しい対談本です。