お坊さんのスキルアップ
お坊さんの仕事ってよくわからなかったのですが、
法話っていうのも大切なお仕事なんですよね。
知人のお坊さんは友達と集まってもビールを飲まないそうです。
それは「のど」が商売道具だからって言い方をしていて、
私は「お経を読むからだ」と思っていました。
でも南嶺菅長のお話などを聞いていて、
法話をするためにも喉=声が大切なのだとわかりました。
滑舌が悪く声が通らない方の法話は、
聞いていても何を話しているか聞き取れないです。
南嶺管長のお話(講演や法話)が人気なのは
落語などの研究をしたりの努力の結果だと思います。
絵解きという職業
ある日の動画でそのことを再確認しました。
絵の解説をしながら仏教の教えを説く「絵解き」というものがあるそうです。
地獄の絵を見せて宗教心を煽るってだけでなく、
お釈迦様の誕生図や涅槃図で描かれているシンボル(?)
の解説をする専門家です。
話術が巧みなんですよね。
南嶺管長は涅槃図絵解きをなさっている岡澤恭子さんについて、
もちろんのこと、内容が大切なことはいうまでもありませんが、その声や表情や服装などの姿、そしてリズムが大切であります。
ともあれ、悲しい切実な別れの場面や、動物たちの微笑ましい話などが、交互に入り交じり、独り特のリズムがあって、聞いていて飽きることがないのであります。
心地よいリズムに身を委ねていると、体の全身から教えが染み渡わたってくるように感じます。
そのリズム感や間の取り方、今回の岡澤先生の絵解きから大いに学んだのでありました。
こんな風に解説できる管長さんは、
自らもそれを実践しています。
落語家さんとの法話会を開催していた頃、
落語家さんと共通の話題があった方が良いだろうと、
落語の咄を勉強なさったそうです。
そんなおもてなしの心、若々しい好奇心、
に加えての勉強熱心なのはさすが菅長。
どんなときも感動する心の若さ、
それから学ぼうという姿勢を続ける南嶺管長は
まさにスキルアップを続けているのです。
声だけでなく服装から姿までのスキルアップが必要です。
70歳過ぎたからと行ってぼんやりしているわけにはいきません。