70歳過ぎて自在に生きる ほいみんの日記

断捨離から、ヨガ・インド哲学・音訳へと関心が移っています。

『自分のアタマで考えよう』ちきりん著 目指すゴールを決めること 判断基準はシンプルに

考えることに時間を使う

ちきりんさんの書籍、再読しました。

 

以前読んだとき、あまりおもしろくなくて精読しませんでした。

ワークショップのように自分も一緒に作業しなければならないからです。

自分のアタマを使う作業だから、時間がかかり面倒だったのです。

今はわかります。

わたしは解答が欲しくて本を読んでいたのです。

ちきりんさんは、そうではなく自分で考えるトレーニングとしてこの本を書いています。

 

「知る」「調べる」から「考える」へ

本の中では公的に発表されたデータから何を読み取るかを問います。

まず、概要では本当のことはわからないと徹底的に論破します。

データをグラフにしたり、知りたい属性で加工したりが必要です。

公式発表の概要を読んでわかったつもりでいるのは意味がないのです。

少子化問題とか自殺者の人数や原因について、

具体的にちきりんさんが読み解きます。

その方法を使って、自分でも考えてくださいとあります。

 

考える力をつけるトレーニン

知っていることと考えることは違います。

どんなに時間をかけてデータを集め表を完成させても、

その時間は思考の時間ではないとは卓見です。

 

一つの情報に対して十分な時間をかけて、

トコトン考えることが必要なのです。

それとこの頃Voicyでよく話される「正解のない問題」を

調べて考えるのもトレーニングですね。

「なぜ?」は数字の背景を探る問い

「だからどうなの?」はデータの先を考える問い

過去の結果がこの数字に表れているなら次は何が起こるか、

それにたいして自分はどうすべきか?

日常のあらゆる出来事に、「なぜ」と疑問をもち

「だから自分はどうするか」とつなげていくことで成長があるのです。

 

調べればわかることを考える

今はネットですぐに調べようとします。

でもちきりんさんは安易に調べることよりも、

稚拙で間違っているかもしれないけどまずは、

自分のアタマで考えようというのです。

これって、勇気をもらいます。

間違ってもいい。

勝間さんも同じことを仰います。

 

以前読んだ松浦弥太郎さんも、ほとんど検索はしないと書いてあって、

本当かしらと驚いたことがあります。

なんでも検索すればいい、検索した方が早いし正確だと思いがちです。

ちきりんさんは

「自分独自の選択基準をみつけること、それが何であるかを考えること」

「自分のアタマで考える価値のあること」だと書いています。

 

 

判断基準はシンプルに

婚活の例がわかりやすいです。

収入、容姿、学歴、人柄などたくさんの要素があります。

でも切羽詰まった婚活女子の判断基準はシンプルに2つ。

「経済力」と「相性」

この2つに絞ると成婚率が高くなるのだそうです。

今後もっとも重要な基準はどれかを見極め、

思い切って判断基準を仕分ける

例は婚活ですが、この考えかたは就職活動でも言えますし、

生き方を考えるときにも役立ちます。

何を大切にしたいか、たくさんあるけど最重要要素を見極めればいいのです。

その判断基準が持てないのは、「目指すべき目標の姿がないから」

これって日本のバラマキ財政にも当てはまります。

高齢者を大切にしたいのか、

経済を発展させたいのか、

子どもの教育にお金をかけたいのか、

目指すべき日本の姿が見えないままの政策です。

 

そんな大きなことでなく、わたしの生き方、毎日の生活も選択の連続です。

何を大切にしたいか。

健康が大切なら、

音訳技術の向上なら、

家族を大切にしたいなら、

自分の趣味を充実させたいなら、

シンプルに2つに絞ることが難しい。

 

目標とすべき姿が何なのかしら。

どんな人になりたいと思っているか具体的に誰のようなのか。

 

いままで考えてこなかったことがわかりました。

それがわかると、ちょっと心が重くなりました。

 

そんなときこんなお話を聞いて、救われる思いがしたのです。

「生きる意味でなく、生きてことが意味」

というのが、今日の南嶺管長の法話でした。

生きることが意味 | 臨済宗大本山 円覚寺

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