禅の目指す生き方
管長日記では本当に毎日貴重な(ありがたいというと宗教的)お話があります。
ラジオでも聞くことができますが、文字で読むこともできるのでわからない漢字など後から調べることができます。
この回のお話は松居桃楼先生の『天台小止観』の解説についてです。
座禅を学ぼうという人にとっての最上の入門書らしいのですが、難しい本です。
南嶺管長は14歳の時に松居先生のラジオ「宗教の時間」での解説を夢中になって聞いたようです。
わかりやすい言葉です。
「人間にとっての一番大切なことは、「感情を波立たせないこと」と「思考力を正しくはたらかせること」ーつまり止と観という二つの機能を正確に操作することに尽きる」
いつでもどこでもなにものにも微笑んでいることが悟りの境地で
そのためには
感情が波だっていなければ、どんなことにも動揺せず、思考力が正しく働いておれば、如何なる難問題も解決できる。
あなたが、感情をしずめ、思考力を正しく働かせることができたならば、自分もしあわせ、周囲の人々もしあわせ。何をやってもまちがいない
というわけです。
毎日が悟り
呼吸瞑想でも、すべての息を吐き出してから口を閉じて新しい空気を取り入れるとき
「うれしいなぁ、ありがたいなぁ、と微笑みながら体中に吸い込み、あとは微笑む気持ちで呼吸を見守る」 と管長さんがガイドしてくださいます。
それは毎日ミニ悟り状態を実感できることになります。
毎日の呼吸瞑想は短時間ですが、長い座禅では悟り状態が長く続くってことになるってことかしら。
「とにかく坐る」と言われると、なんだか時間がもったいないような気がしていたのですが、坐ることが「疑似悟り状態」だからしあわせって事かしら。
頭の中は不可抗力的に思考が渦巻いてあちこち飛び回ってしまいます。
だから、瞑想は頭を休めることになるだろうことは今のところ感じています。
座禅とか瞑想、まだ入り口に立ったところです。
マインドフルネスを学ばなくても、日本の伝統の中に答えはあるような気がします。