70歳過ぎて自在に生きる ほいみんの日記

断捨離から、ヨガ・インド哲学・音訳へと関心が移っています。

『ふたたびの生』柳澤桂子 著  苦しみをのりこえての先

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 *ヨガセンターでお借りしました。

柳澤桂子さんのこと

過去に何冊か著作を読みました。

『二重らせんのわたし』に感銘を受けて、『いきて死ぬ智慧』なども手元に置いてあります。

こんな素晴らしい女性が日本にいるのかと思い、その生き方を追い続けたいと思っています。

サイエンスライター

生命科学者として最先端の研究をしていたのですが、病のため退職しました。

その後病床でもできるからと、サイエンスライターとしてたくさんの著作をあらわしています。

『二重らせんのわたし』を読んだとき、科学者特に女性科学者の真摯な姿に胸を打たれました。彼女の自伝的な要素があります。

アメリカでの研究生活の厳しさ、未知のことに向かって進む粘り強さ。

それなのに、原因のわからない難病に研究を断念せざるをえなかった悔しさは想像以上だったと思います。

それでも病床で、科学の最先端の情報を一般の人にも伝えるという次の使命を見出して、何冊も「よく売れた」科学本を出しています。

生命科学の不思議を、人々と分かち合いたいという気持ちがあふれるような本です。

 

一般向けに優しく書いたと言っても、内容は私の理解を超えて難しく感じるところもあるのですが、科学ってなんて人を魅了するものかしらと思わせてくれました。

病の重さ

病名が分からない病に長年苦しんで、やっと効果の出る薬に巡り合ったということをNHKの番組で見ることができました。

その間の病気との闘いと、医師・家族とのかかわりを具体的に書いたのがこの『ふたたびの生』です。

 

こんなに苦しい闘いだったとは、というのが一番の感想です。

 

一度は尊厳死を考え、家族や医者に訴えます。そのときの記述は重いです。

 

栄養摂取も排尿もチューブに頼り、身体のあちらこちらに鎮痛剤では効かない痛みを抱えて寝たきりの状態が続いているのです。

介護する家族も耐えられないと悲鳴を上げ、それを申し訳なく思う患者側も苦しくてたまりません。

 

誰もそばにいないときは、痛い苦しいと身もだえしても自分一人の苦しむですむから気が楽という状況は私の想像を超えています。

                                                    

乗り越えたからこそ

よく効く薬が見つかり、病名への手がかりが見つかっていく(自分でもリサーチに積極的に協力)過程は、サイエンスライターならではの物語です。

長く苦しい病気でも失われなかった彼女の人間性と意思の強さが、たくさんの場面で発揮されています。

 

寝たきり生活の後、痛みを取り除くことができたのでベッドから起き上がろうとします。

でも、骨も筋肉もすっかり衰えてしまっています。

そのあとのリハビリで回復する過程の描写も克明です。

足裏の骨の存在に気づくところなど、ヨガ的にもなるほどと思います。

 

すべての筋肉と関節、神経が複雑に関連して身体を支え動かしているのです。

人間の身体は本当に精巧にできています。

 

家族

今回この本で家族のことがたくさん書かれています。

パートナーである夫君の奮闘と衰弱ぶりが具体的です。

 

それをなすすべもなく見守る桂子さんの心の苦しさも繰り返し書かれています。

 

子どもたちがどのようにかかわったかも知ることができます。

 

自分がすべき皿洗いをする夫君に切ない思いを抱いた桂子さんが、今は彼より一日でも長生きして残されるものの寂しさを味あわせたくないと願っています。

 

夫君の老後のお世話を少しでもできたら、と切に願っているのです。

 

苦難を乗り越えた聡明なお二人の、誠実で真摯な愛を感じます。

 

 

 

ふたたびの生

ふたたびの生

 

 

 

二重らせんの私―生命科学者の生まれるまで

二重らせんの私―生命科学者の生まれるまで

 

 

 

生きて死ぬ智慧

生きて死ぬ智慧

 

 

アサナの時使うもの プロップスだけではありません

アイアンガーヨガ

アイアンガーヨガの大きな特色は3つあります。

プロップスの使用

きまったシークエンス

アライメントの重視

 

プロップスはボルスターやベルトがありますが、それだけではないという学びがありました。

息も使って

自分の呼吸を使ってアサナを深めることができるということです。

だいたい「吐く」時にアサナを深めるようです。

 

座るポーズの時には、坐骨を感じて坐骨で座るようにします。

その時吸う息で胸を広げ、吐く息は坐骨に降ろすようにします。

 

身体を伸ばすとき、曲げるとき、捻じるとき、吐く息も味方につけて道具にします。

吐く息とともにアサナを深めると、身体に無理なく安定したポーズをとれるようになるという指導です。

 

手も足も使って

この頃よく練習するヴィーラバドラアサナⅡで前足を90度に曲げていくとき、広げた両手をまっすぐ1本につなげます。そして、手の強さで上半身をキープして下半身の安定の補助をするというわけです。

手を強くしないと、バランスをとるのが難しく疲れるポーズになってしまうのです。

 

特に後ろ側になる手と足にしっかり意識を置くことが繰り返し指導されます。

 

ポーズの完成形ばかりを求めていたころ、後ろ脚なんて気にしていず、力も入っていませんでした。

前足90度、が一番の目標であとはだんだん直っていくだろうと思っていたのです。

 

ヨガセンターで「後ろ足のかかとを押して!」と言われたとき、そんなことできない、かかとなんて感じられない私でした。

この頃ようやくかかとの存在が感じられます。かかとを押そうとすると、身体が痛くなります。

いままで、そういう身体の使い方をしてこなかったことが良くわかります。

 

手と足をしっかり使っての厳格なアサナが、アイアンガーの特色です。

 

眼も道具になる

ねじりのポーズの時は、眼だって道具になります。

顔もそして眼も後ろに向けることでポーズが深まるのですから。

 

コーンケイブで背中をへこますときも、眼が大事になってくるのではないかしら?

椅子を使ってのハーフウッターナアサナに入るとき、両手をあげて胸から降りていきます。胸も顔も前に前にと伸ばすように倒してコーンケイブの態勢をとるとき、眼もしっかり斜め上を見たほうがいいと思います。

 

それって、ちょっと顔ヨガみたいですね。

(あっ、これもアンチエイジング

 

 

ヨガの学びは続きます。

 

 

洗濯機の掃除 前回の失敗を反省して

前回の失敗

2か月ほど前に洗濯槽を掃除したのですが、準備不足でした。

うろ覚えの記憶に頼ったのが失敗でした。

掃除後に洗濯ものに茶色のごみがつくようになったのです。泣。

 

反省点はたくさんあります。

・酸素系の漂白剤(過炭酸ナトリウム)がなかったので手持ちの炭酸ナトリウムを使用

・浴槽に高温の湯を入れて風呂水を使うモードで洗濯機に入れようとしましたが、ポンプで給水するのは時間がかかるし洗濯槽の一番上までは給水できない

(お風呂給水の洗濯では、少し汲み上げては回すのを繰り返していることを発見。時間がかかるので温度がさめてしまう。)

・洗濯槽の中の付属ごみ取りネットを外さなかったので、ネットが汚いままだった

(一緒に漂白されてきれいになるかと思っていたのに)

・ごみをすくい取る道具を用意せず、上澄みをすくうしかできなかった

 ・掃除が終わった後の仕上げのためのゆすぎ洗濯が1回では少なくて後からごみが出た

 

そのあとしばらくは、洗濯後の衣類に茶色のごみがつき、干すとき振り落す羽目に・・・

 

今回の手順メモ

前回の失敗を反省して今回の手順を記録しておきます。

汚い写真が出てきますので注意!!

 

①準備 

付属のごみ取りネットは外してバケツにつけておきます

酸素系漂白剤1袋

 

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ごみをすくい取るネット これは絶対必要!!

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②高温の湯を洗濯機横の洗面所からバケツでいれる

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我が家の給湯器は60度が最高です。

後でいつもの温度に戻しておかないと大変。

間違いがないよう、洗濯槽の掃除は家に一人だけの時にしました。

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バケツで入れたので、洗濯槽の一番上までお湯を貼りました。

ついでに内蓋なども掃除します。

ここで酸素系漂白剤を1袋全部投入して洗いだけを12分しました。

 

 

③放置時間をたくさん

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12分以上は同じかなと思い、洗い12分にセットしてそのあと数時間出かけました。

ヨガに行ったんですけどね。

 

④ごみすくいネットでごみを徹底的にとる

帰ってふたを開けてみたら・・・

汚い写真注意!!

 

 

 

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たくさんゴミが浮いていました。

前回掃除をした後洗濯の度に衣服についていたのは、この茶色のゴミです。

よく言う黒いピロピロではありませんが、たぶん洗濯槽の外側にこびりついていた汚れです。

ごみすくいネットが大活躍。

前回はこの上澄みだけを手持ちの容器でとっただけでした。

あとは排水時に下水に流れてしまうだろうと思っていました。

そのまま洗濯機に残っているなんて思わなかったのです。

無知というか、がさつだということです。

 

今回は徹底的にすくい取りました。

ごみすくいネットは反対に裏返して水をかけるとすぐ汚れが落ちるすぐれものです。

 

⑤もう一度洗い12分してごみをとる

念のためもう一度洗い12分をしてごみをとります。

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もうあまりごみは出ませんでした。

これもごみすくいネットでしっかりとります。

あとはゆすぎです。

 

⑥高水位にして何もなしで洗濯を3回りする

今回はゆすぎも念入りにしました。

何もいれずに3回洗濯をした後、雑巾やキッチンマットを入れて1回洗濯。

洗濯後の雑巾がきれいなのを確認して洗濯槽の掃除終わりです。

 

 

最後にバケツにつけておいたごみ取りネット類をきれいにして取り付けます。

写真はまだ汚い時のネットです。暗いままにしておきます

きれいになった写真を撮り忘れました。

 

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これから

洗濯槽がきれいになって気持ちがいいです。

今回はもうその後の洗濯時に残った汚れがつくこともありません。

半年に一度くらいは掃除したいと思います。

 

きれいにしたごみ取りネットはすぐ汚くなりましたが、これはこまめにきれいにするしかないですね。

 

洗剤の代わりに毎回酸素系漂白剤で洗濯をするという方法があります。

そうするともう洗濯機は汚れないそうです。

ちょっと心惹かれますが、我が家は洗濯は私だけがするのではないので取り入れることは今のところできません。

自分の物だけを洗う時に試してみようかと思います。

 

今後の課題です。

 

 

瞑想の時間をつくる

練習の前のマントラ

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ヨガセンターではクラスの練習を始める前に、マントラを唱えます。

サンスクリット語でヨガの父パタンジャリへの感謝と敬愛をこめた祈りの

言葉です。

「オーム」で始まり「ハリヒオーム」で終わる数分です。

 

邪念だらけ

私の頭の中はマントラを唱えていても、邪念だらけです。

先導の言葉に続いて、自分が一番に声を出してはいけないと、他の人の呼吸をうかがったりしています。

タイミングよく、自分だけ飛び出さないということに気がとられるのです。

 

それから、自分でこれが暗唱できるか覚えられるかと試してみて、なかなか覚えられないから覚え方をどうしようかなんて考えたりもします。

はじめの言葉は母音が「ア」が多いけど、全部じゃないなんて発見もありました。

 

夕食の献立を考え、帰りに足りない食材を買っていこうとか俗事の雑念がいっぱいです。

 

そんな時、ふと思いました。

これって瞑想の時間なんだから、もっと大切にしたいと。

 

集中してこの時間を大切に

日常生活で自分の心と向き合ったり、「無」になれることはあまりありません。

せっかくのこの時間、いつもと違う心持ちでいる貴重な時間です。

呼吸に意識を向け、マントラを自分の身体に響かせるように唱えることに集中します。

日常生活から、心と身体を大切にするヨガの練習の時間へ身を置き換える、扉の前に立っているのです。

今からのヨガの練習を大切にしようという気持ちが湧いてきます。

 

大切にする、ということもキーワードです。

ヨガセンターでは繰り返し指導されます。

「自分の身体を大切に扱いましょう」

「身体を大切にすると、必ず身体は応えてくれます。」

 

そこから派生するように、自分を大切に、他人も大切に、時間も大切に、すべての物を大切にという考えにつながっていきます。

 

瞑想はアンチエイジングにも

家庭と子供を持ちながら女優を続けている方の記事を読んだとき、一日10分でも瞑想をしているとありました。

それが、自分を取り戻すのにとても有効で所帯じみない秘訣というような話でした。

瞑想がアンチエイジングにとても有効だってことです。

そのときは、家でひとり目をつむって瞑想するなんて無理だわと思いました。

 

でもヨガセンターのマントラの時間はまさしくその瞑想です。

 

入門クラスでは、瞑想とか呼吸法については特別には練習しないのですが、毎回のマントラは瞑想への入り口です。

 

クラスのはじめにマントラを唱え、最後はシャバアサナで心と身体を休めて静かにさせる、瞑想で始まり瞑想で終わっているということ!!!!!

 

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なんだか大きな発見をしたようでわくわくします。

ヨガとアンチエイジングがつながることも、う・れ・し・い。

 

 

『3人子持ち働く母親の 追われない家事』 理系女子のシステム家事かしら

著者について

著者の尾崎友吏子さんは男の子3人を建設コンサルタントとして働きながら育てています。夫も忙しいので、家事の大部分は彼女が担当しています。

前著『三人子持ち働く母のモノを減らして家事や家計をラクにする方法』も読んで、もっと具体的な方法が知りたくて読みました。

特に掃除と食事つくりの工夫が知りたかったのです。

 

彼女の人気ブログcozy-nest 小さく整う暮らしもよんでいて、今の洋服が14着しかないというのも驚異的だと興味津々でしたが、この本ではワードローブ関連の記事はなくて残念でした。

 

目からうろこがたくさん

・献立のパターン化

   朝ご飯のおかずは味噌汁とごはんの友的な常備菜だけ

   彼女自身は朝ご飯抜き

   隔週の金曜日はカレー

・味噌汁の味噌を入れる前にほかの野菜をざるに入れてゆでる   

・フライパンを都度洗わず、味の薄い順に調理

・揚げ物の衣は「マヨネーズ+パン粉」

たくさんの工夫は、論理的にシステム的に仕事を進める理系女子ならではの発想です。

取り入れたい

・食器は種類を厳選して、白で統一されていて食器洗い機に入れる場所も決まっている

・平日の家事スケジュール

・掃除道具の手入れ

取り入れた

・金曜日はカレーとか焼きそばにして残っている野菜を使いきる

 (我が家は曜日は別で生協の配達日の前にしようかな)

・炊き込みピラフなど一皿料理

 (週2回は一皿料理にする予定)

・炒め物は油がぬるいうちに野菜などを入れる

・野菜の甘酢漬け (わたしはミツカンのかんたん酢を利用)

見習いたいけど

 洋服がモノトーンに限定し少数ですが、私には無理です。

家でのリラックス着(すぐヨガもできる服装)と外出着は分けるし、家族からのもらい物の服やら和服など着ない衣類が断捨離できていません。

 

その理由を考えてみたのですが、年齢的なものもあると思います。

暑い寒いに柔軟に適応しないと、身体に応えます。

尾崎さんは若いから勢いがあるのだなぁと思いました。

パジャマでも、真冬用と春秋、暑い盛りとたくさん用意します。

ヨガを続けてもこれは変わらないかなぁ。これから実験してみます。

 

 

それから一番の理由は、自分の一番似合う服装がまだわかっていないことかしら?

 

自分をもっと見つめ観察します。

 

地に足がついた生活

家事はヨガで言うところのなすべき仕事、カルマだと思います。

家をきれいに整え、安心安全で適量の食事をすることは、生きていくうえでの基盤となることです。つまり人間の身体で言ったら、下半身を鍛えることと同様なのではないでしょうか。

それに、他にしてくれる人がいないなら、自分でするしかありません。

 

そんな風に考えると、生活を整えるために効率よく家事をすることは下半身を強くすることと同じではと思えるようになりました。

下半身が整ってこそ、上半身が自由に柔軟に動かせます。

ヨガセンターでいつも言われていることです。

 

 

探し物をしたり忘れ物があると、頭も心もざわざわと落ち着かなくなります。

そんなことがないように、管理できるだけのもので生活を整えたいです。

 

良い食事が健康をつくり、清潔で身だしなみが整ってこそ気分よく外出もできます。

 

そんな生活のための知識がたくさん詰まった本でした。

わたしにはない、バッサリ論理的な理系女子の考え方が参考になります。

 

3人子持ち 働く母の モノを減らして 家事や家計をラクにする方法

3人子持ち 働く母の モノを減らして 家事や家計をラクにする方法

 

 

 

 

3人子持ち働く母の 「追われない家事」

3人子持ち働く母の 「追われない家事」

 

 

 

ミツカン カンタン酢 500ml
 

 

 

 

『ひざ痛は99%完治する』 酒井慎太郎 著  ヨガを続ければいいことの再確認できました

本の貸し出し

ヨガセンターでは純子先生の集めた本が本棚に並べられていて、貸し出していただけます。

 

その中で、今の私の故障であるひざ痛に関する本があったのでお借りしました。

 
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今は正座もしゃがむこともできるようになりましたが、まだ時々痛むことがあります。

 

アイアンガーヨガに通うようになって、足の使い方や筋肉をつけることなど教えていただきました。

でも、痛みがなくなるとつい悪い癖の横座りを長くしたりして、痛みが戻ってきます。

 

ひざ痛の原因

著者の酒井さんは柔道整復師で腰痛などの専門クリニックを手広く経営されている方。

ひざ痛の原因は老化ではないので、あきらめないでいいと書いてあります。

原因は2パターン。

ひざ関節の「使いすぎに」と「使わなさすぎ」

私の場合は後者です。ほとんどの場合があてはまるそうです。

長年の運動不足からひざの筋肉が衰えてしまい、ひざ関節に無理な力がかかるようになった結果起きる・・・

 

ひざを動かすために、もっとも重要な働きをしているのは「大腿四頭筋」という筋肉です。・・・・

この大腿四頭筋の筋力が低下すると、ひざのバランスが崩れ、さまざまな問題が生じてくる。

ヨガセンターでひざについて最初に言われたこともこのことでした。

「太ももの筋肉を鍛えるといいですよ」とのことで、壁に足を立てかけて太ももを壁に押し付ける運動をかなり熱心にしました。

 

そして、毎回のヨガの練習で繰り返し言われているのも、まさしくこれです。

「太ももの筋肉を骨に押して!!!」

 

本を読み進めていくと、ヨガセンターで指導される内容と重なることが多いのに驚かされます。

 

関節ケア「4つの基本」

ひざ関節をいつまでもなめらかに動かすためのケアが4つ挙げられています。

ですが、それぞれはすべてヨガの練習でカバーできている内容でした。

赤字が本に書かれていることです。

 

1ひざと腰の「簡易版・関節包内矯正」を行う

ひざのための運動は、仰向けでテニスボールを膝に挟んで曲げ伸ばしをするのですが、これはまさしくアサナにもあります。

パヴァナ・ムクタ・アーサナ(ガス抜きのポーズ)です。本ではひざの裏の関節腔という隙間を空けるためにテニスボールを使います。

ヨガセンターでは膝が悪い時はアサナによってブランケットやロープなどを膝裏に挟むように指導されます。同じ理屈なのでしょう。

ヴィーラアサナでも、ひざの悪い私はひざ裏にブランケットをはさんでいます。

バジュラアサナ(正座)では全員ブランケットをはさんで足首と膝上をベルトで固定します。

ひざが腫れていたときも、このアサナでは痛みがなく座れて驚きました。

終わった後は足のトーンが整えられて気持ちがいいのです。

 

腰のための運動はテニスボール2個をガムテープで留めておしりの仙腸関節のところに当てて仰向きに寝る運動です。

ボルスターをつかったいくつかのアサナで同様な効果がありそうです。

 

スプタ・バッダ・コーナアサナやボルスターを使ったシャバアサナでも、腰の後ろがボルスターの角で程よく押されます。

それが本当に仙腸関節なのか、素人の私ですから断定はできないのですが。

ブロックを使ったセツ・バンダアサナでも仙腸関節を刺激していると言えるのではないかと想像します。

 

いままで、指導の先生のイントロダクションのままにシークエンスをしていました。

これからは、それぞれのアサナが体のどの部分を刺激し伸ばしているかをもっと意識し感じたいと思います。

アイアンガーグルジは解剖学を学んで、アサナの効果と完成形ができなくてもどうすればいいかを研究したのでしょう。

 

ヨガセンターに通い始めの頃、わたしの水がたまって膨れたひざを見て純子先生がおっしゃいました。

「大丈夫、治りますよ。でもわたしのはお医者さんのやり方ではなくヨガ的にですけどね」

 

今になってその意味がわかります。

 

整形外科やクリニック、整骨院などに行かないで、私はヨガの方法で身体を治しているのです。

 

2お風呂で暖まりながら、ひざの曲げ伸ばしをする

お風呂の中だけでなく、ヨガのクラスではいつも「膝を引き上げて!!」といわれています。

これもヨガセンターに通えば日常的に実践しているということです。

 

お風呂の中でも意識して見ましょう。

 

3前かがみのクセを直し、姿勢をよくする

クラスのはじめに背中を壁につけて傾斜板に乗ります。

このとき、後頭部も背中もしっかり壁に添わせます。

前に出がちな太ももや、壁から離れがちなウエスト部分にも意識を届かせます。

足指スティックをはめての歩行では、肩を廻して肩甲骨を真ん中に集めて降ろすことを、しっかり指導されます。

 

だから姿勢は自然とよくなっていきます。

アイアンガーヨガを学び続けることでこの方法も実践しています!

 

4とにかく、こまめによく歩く

ヨガをしているだけで運動はたりていると考えがちなので、これは生活を変えたほうがよさそうです。

歩くのはもう少し増やします。

ともすると家にこもってパソコンに向かってばかりのわたしは、ヨガセンターに出かけることで身体を動かすことが他律的にできています。

 

合宿の時にもかんじたのですが、不思議なことにヨガセンターで練習をしているとこまめに身体が動くようになります。

アサナが変わるたびに、プロップス(ブランケット・ブロック・ベルト)を用意したり片づけたり、ヨガマットの向きを変えたりマットをもって場所を移動したり、忙しく動きます。

 

使ったものを片付ける、掃除をする、っていうしつけの場所にもなっているように思います。

外を歩くのもですが、家の中でもこまめに身体を動かそうと思います。

 

60歳過ぎた今になっても、しつけてもらっていますね。いいことです。

 

関節トレーニング

本の後半では、痛くなってからのケアだけでなく、痛くならないようにトレーニングすることを薦め、いくつかの方法が紹介されています。

 

主に大腿四頭筋の特に内側広筋を鍛える方法です。

 

正しい歩き方 → これもヨガセンターで毎回指導されます

『綱渡りウォーク』 →  ひざの内側の筋肉を鍛えるアサナも多数あります

『クッション挟み体操』→ ブロックはさみと同じ

 

どれもいつものヨガの練習で同様の効果を得ることができます。

 

丁度この本を借りた日のヨガセンターのクラスでも、ぴったりの内容がありました。、腿の内側の筋肉を使うためにはどのようにしたらいいかが大きなテーマでした。

 

インテリジェント・ツーベルトを腿に巻くことで、普段意識できない内腿がしっかり内転することができます

ウレタンブロックを使ってその動きを感じてみたり、いろいろ工夫されたクラス内容でした。

 

ヨガに導かれて

柔道整復師の方の本でしたが、読めば読むほどヨガがひざの回復に有効なんだと思いました。

アイアンガーヨガに巡り合えて本当にラッキーでした!

 

最初に体験クラスに参加したとき、ひざが悪くてタイミングが悪いと思っていました。でも、丁度良く巡り合った身体を整えるメソッドでした。

 

ヨガでは、心の安定を求める気持ちが強いのですが、身体が元気で整っていってこそ、気持ちも明るく晴れやかになれるのでしょう。

 

ちょっとひざの痛みがなくなると、横座りの悪い癖が出てしまう私ですが、そんな自分を確認しながら、良い方向に変えていきたいです。

 

アイアンガーヨガを学ぶことは、自分の身体を実験台に、感じ・観察し・考えて・実践すること。

 

先生方の助けを借りながら、学び続けます。

 

 

ひざ痛は99%完治する

ひざ痛は99%完治する

 

 

 

 

 

 

プライムの映画「血と骨」 ぬるま湯の自分を感じて

アマゾンプライム無料映画

アマゾンのプライム会員なので、無料の映画を見ることができます。

久しぶりにゆっくりひとりで家にいるので、大きなテレビ画面で映画を見ました。

いつもはパソコンやiPad でアメリカのテレビドラマを見ているのが多いのです。

 

映画は一人で見るのが好きです。

今日もある場面で涙がこみ上げ、誰もいなくてよかったと思いました。

 

血と骨

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ビートたけし主演とは知りませんでした。

原作を読んだことはなかったのですが、とんでもないような実体験にもとづいた重い内容の小説だという書評を読んだ記憶があります。

在日作家の作品にはトラウマがあります。

梁石日の「火山島」を雑誌「文学界」連載中に読んでいて、その内容が辛くて辛くて苦しくなったのです。

在日作家の辛い実話物には目をそむけていたかったのです。

 

血と骨」の映画では、在日ゆえの差別とか政治的な話はあまり出てきません。

そのかわり暴力場面がたくさん出てきます。

とても事実とは思えないような派手さなのですが、理不尽で破壊的な暴力は実際はそれ以上だったらしいです。

 

男の暴力に耐え続ける女性たちは、悲しいです。

そして強いです。

私にはとても真似できない強さとたくましさで働き続けています。

でも、暴力的になってしまう男たちの側にも、求めても得られないやるせなさがあり、暴力で憂さを晴らそうとする弱さを感じました。

 

でも、暴力はいけない。

 

在日と差別

子どもの頃、どうして朝鮮の人たちが日本にたくさん住んでいるのか知りませんでした。

わたしの近所にも友達にもそういう人はいなくて、家族での話でもあまり出てきませんでした。

穏やかで保守的な価値観に守られた子供時代だったのだと思います。

 

初めてその存在をはっきり意識したのは、中学の卒業式を控えたときです。

卒業証書の名前が日本名の通称でない本名の人が数人いたからです。

 

そのなかの一人とは、授業中もよく議論をする仲でした。

東西の冷戦中で、ドイツのベルリンの壁がまだ存在していました。

東側社会主義の擁護をする彼に、私は「ベルリンの壁を東から西に乗り越えようとする人はいるけど、西から東に行こうとする人はいないでしょ。西の自由のほうが魅力的なのよ」

そんなふうに、西側資本主義の自由と繁栄を擁護していました。

 

彼が「自分の出身のせいで、血のせいでそう思うのかもしれない」と言ったのですが、そのときはその言葉の重さを思い諮ることができませんでした。

 

在日でも日本人でも、思想や信条は変わりなく自由だと思っていたからです。

日本で生まれ育った友達なんだから、同一価値観で生きているとしか思えなかったのです。

 

その後、強制連行のことなどを学び、在日の人たちが差別されていることを知るにつれて、自分がなんて浅い考えだったのだろうと恥じる気持ちになりました。

 

今でも思い出す未熟で幼かったエピソードです。 

 

自分の心の中で差別や偏見がないだろうかと、ときどき考えます。

差別も偏見も確実にあるのです。

なかなか払しょくできないでいます。

 

私の原点

強制連行で連れてこられた朝鮮人女性が、年老いてから日本語を学ぶために夜間中学に通うドキュメンタリ―を見たとき、こういう人たちの力になりたいと思いました。

 

理不尽に連れてこられ、教育を受ける機会もなく必死で働いた人たちが困っているのです。

”差別と偏見に苦しむ人の側に寄り添いたい‘

というのが、若いころに考えた私の生き方でした。

 

でもこの映画を見てちょっと考えが変わりました。

在日の人は困っている人ではなく、置かれた場所でしっかり生きています。

かわいそうだから助けてあげるなんて、思い上がっていました。

 

わたしなんかより、ずっとたくましくて強くて働きものです。

 

私が見習うところ、学ぶところがたくさんあるのです。

 

映画の中に出てくる女性達の過酷さに比べて、わたしはぬるま湯のような穏やかな人生を送ることができています。

 

少しの困難やトラブル、理不尽さなんて笑って心穏やかにやり過ごしたいです。

そんな強い心を持ちたいと思わせてくれた映画でした。