70歳過ぎて自在に生きる ほいみんの日記

断捨離から、ヨガ・インド哲学・音訳へと関心が移っています。

【管長日記】人間にとって一番大切なこと 心を波立たせず微笑んでいること

『天台小止観』を読む

岩波文庫にあるそうですが、

調べたら絶版のようで中古で高価で取引されています。

坐禅を学びたいと思う初心者にとって、最上のテキストであると言われ、また坐禅のやり方を教えた書物のなかでは、一番古い時代にできたものであり、一番詳しく書かれたものである

という本で、南嶺管長は14歳の時にラジオの講座を1年間聴いて感銘を受けたそうです。

私がまだ十四歳の頃であります。

NHKラジオ宗教の時間で、松居桃楼(とうる)先生が講義されたのでした。

 

人はなぜ死ぬのか、というのが南嶺管長の子供の頃からの疑問でした。

そして松井先生も同様に「死」について悩んだ末に『天台小止観』にたどり着き、

人間が心安らかに生きるための大切なことを見つけます。

松居先生の講義はわかりやすいです。

仏教で言う悟りを開く道は、いろいろあるけれども、止観の修行こそ最も近道だということです。

この止観ということを、松居先生は、

「感情を波立たせないこと」と

「思考力を正しくはたらかせること」

と解釈されています。

端的には

人間にとっての一番大切なことは、「感情を波立たせないこと」と「思考力を正しくはたらかせること」ーつまり止と観という二つの機能を正確に操作することに尽きる

座禅をすることはそのためだとも言えます。

それでも難しいという人のために、

日常でできることがあります。

いつでも、どこでも、なにものにもほほえめるような人になろうするのです。

 

最後にこんな言葉を教えて下さいました。 

一粒でも播くまい、ほほえめなくなる種は
 どんなに小さくても、大事に育てよう、ほほえみの芽は
 この二つさえ、絶え間なく実行してゆくならば、
 人間が生まれながらに持っている、
 いつでも、どこでも、なにものにも、ほほえむ心が輝きだす
 人生で、一ばん大切なことのすべてが、この言葉の中に含まれている

 

www.youtube.com

今までの管長日記の中でも繰り返し教えて下さいました。

 

日常の作務、たたずまい、

そして笑顔で明るく過ごすこと。

 

それが大切なことを日々学んでいます。