70歳過ぎて自在に生きる ほいみんの日記

断捨離から、ヨガ・インド哲学・音訳へと関心が移っています。

人生のよろこびについて 視覚障がいの方の場合 録音図書の役割

茶話会

視覚障がいの方の茶話会では、

毎回さまざまな話題が出ます。

中途失明の方はまず目が見えなくなることで、

「これから楽しいことなんて何もない」

と思ってしまうようです。

それが録音図書があることを知って

「楽しいこともあるんだ」とちょっと明るい気持ちになったとお聞きし、

録音図書を作っている私たちもうれしい気持ちになります。

 

宴会料理

一人の方が結婚式に参加なさったときのこと。

色彩の区別が難しい弱視の方にとって、

「和食の彩りがわからないとおいしさも半減」

と言う話題になりました。

他の方も

「半減じゃなくて、8割ぐらい減ってると思う」

「うん、イチゴだと思ったらブドウだったり」

「わさびを全部口にいれっちゃたり」

勘違いした話題が次々出てきます。

人生のよろこびや楽しさの何割かを失われるんですね。

 

洋服

洋服選びでの苦労話も。

カーディガンを何色か並べてもらって、

「色味を教えて下さい」と質問しても、

若い店員さんは「色味」という言葉が通じない。

自分が見えなくても、

見えないからこそ、

自分がどんな洋服を着ているか気にしていらっしゃる。

プリーツスカート長さや階段での上り方などで、

ひとしきり楽しい会話が続きました。

 

よろこび

人間として生まれてきて、

呼吸しているだけでもよろこびであることも確かです。

でも他人が普通に得ているよろこびを欲しいのも当然と言えます。

私たちの作っている録音図書も、

予算の関係などで思うような活動ができないことがあります。

ハンディキャップサービスが、

経済的な理由で低下しないよう願います。

 

目が見えない分、周りの音にはとても敏感。

野鳥の鳴き声を楽しんでいらっしゃいます。

 

きれいなお花も色がわかればこそ