70歳過ぎて自在に生きる ほいみんの日記

断捨離から、ヨガ・インド哲学・音訳へと関心が移っています。

【推し燃ゆ】宇佐見りん 著  思っていたより若い少女の物語 

ヒロインが若い

著者が21歳というのは読み終えてから知りました。

芥川賞受賞で話題になったとき、

「推し」って誰かに夢中になることくらいの認識でした。

韓流ブームで韓国俳優に夢中になる女性とか、

ホストの誰かに入れあげるというイメージでした。

だから女性は20代から50代くらいを想像していたのです。

lこの本の主人公は高校生。

推しの対象はアイドル男性。

子役出身で今はグループで音楽活動をしている。

CD購入で投票できる人気ランキングでは、スキャンダルの後で最下位に。

そしてグループ解散と芸能界引退へと話が進んでいく。

その間の「推し活動」が、事細かく書かれているのです。

 

 

推しってなあに

最近はファン活動のことを「推し」っていうのかしら。

ネットニュースで小学生の「推し」についてありました。

確か9割くらいが「推し」がいて、

6割くらいが「推し活動」をしていると。

私は気がつかないで暮らしていましたが、

世の中で「推し」は大きなエネルギーを持っているようです。

「ファン」とか「ひいき」といわれていたのと同じって

思っていいのかな。

 

本の中では、

・過去の発言を全部記録

・記事のスクラップ

・ライブ鑑賞

から始まって、最後のライブでは売っているもの全部(コンプリート?)

手に入れることを目指します。

 

何だか宗教みたいです。

 

他人からはあきれられても、仲間同士では感情を共有できる、

宗教的です。

ということは、心の支えになっている=なくては生きていけない

所まで思い詰めています。

 

やめてくれ、あたしから背骨を奪わないでくれ。

押しがいなくなったらあたしは本当に生きていけなくなる

 

こんな心の叫びが何度も出てきます。

それだけ現実には生きにくい世の中なのでしょうか。

 

若返りホルモンとか活動ホルモン

中高年の女性が韓流スターや韓国ドラマにはまるのも

「推し活動」といえるのではないでしょうか。

それは「更年期障害を軽くする」効果があると言われています。

疑似恋愛で心身が活性化するからでしょう。

「推し」に夢中になるのも、現実では満たされず閉塞感があるから

バーチャルで心を解放あるいは充足させているとも言えるかもしれないです。

私は今まで誰かのファンになったり夢中になったことはないです。

強いて言えば、断捨離のやましたひでこさんの追っかけをしたり

ヨガのうちこさんのブログを読み込んで実際のヨガ練習や読書会に参加したこと。

どれも個人を偶像化して崇拝すると言うより、

考え方とかライフスタイルに興味があり取り入れたいと願っていました。

 

今はそういう追っかけをしたいと思う対象がないです。

 

私の活動ホルモンが少なくなっているってことかしら。

現実に閉塞感を持っていない、幸せってことでもあります。

 

あっ、私が仏教や禅に関心持っているのも同じ穴のムジナといえそう。