70歳過ぎて自在に生きる ほいみんの日記

断捨離から、ヨガ・インド哲学・音訳へと関心が移っています。

新年初めての音訳勉強会 AIの読み上げと音訳者は共存していく

おしゃべりの効用

新年初めての勉強会はおしゃべりから始まりました。

年末年始をどのように過ごしたかを、一人ずつ話しました。

これは、滑舌練習でもあるのですが、話の要旨を簡潔にわかりやすくまとめる練習にもなるのだそうです。

写真の説明など、音訳では作文の力が必要になります。

聞く方の気持ちを想像して、と言われます。

とかく細かく饒舌に描写しがちです。

イメージを簡潔に伝えるのは難しいです。

 

普段の会話でも、相手がどう思っているかを想像することが必要です。

自分だけがわかっている、自分のことばかりの会話は相手には退屈ですね。

音訳で学ぶ、相手に聞きやすい「声」「話し方」は日常でも役立ちます。

 

ある会での利用者からの声

大きな図書館で、聞きやすさで音訳者を採点する会があったそうです。

そこで得点が高かった音訳者の読みは、誰が読んでいるのかわからない個性を殺したような読みだったそうです。

耳にスーと入ってきて、長時間聞いていても疲れない読みなのでしょう。

でも、心に残る声というのはもっと個性がある声なのではないかと、そのお話をした人は思ったそうです。

目の不自由な利用者さんは、情報を耳から得るために音訳図書を2倍3倍速で聞きます。

でも、本当に上手な音訳者の読みは等速で味わいながら、終わってしまうのが惜しいと思いながら聞くそうです。

AIが発達して、機械による読み上げ機能が人間を追い越す勢いです。

でも、個性的で心に響く読みは人間にしかできません。

だから、私たち音訳の役割はなくなりませんよ、というお話でした。

 

新年にふさわしい、いいお話を聞かせてもらいました。

その次のスピーカーだった私は、

「今年も音訳の練習を頑張ります。」と続けました。

 

はじめて本に挑戦

二ヶ月ほどで下調べが終わって、明日から録音に入るという方がいます。

1冊を完成するまでにはこんなに準備が大変なのかと、初めて知りましたというのが感想です。

地名や人名などの固有名詞で、どんなに調べてもわからなかったので教えてくださいとか、疑問が出てきたことを勉強会で皆さんに投げかけます。

こんなに調べて知恵を寄せ合って、本を作っていく、その仲間にいれてもらっている、感慨深かったです。

 

自分用本作り

実は私も年末年始で一冊本を録音し始めました。

自分の練習です。

 

半分ほど読んだところで図書館に返したのですが、もう一度借りて完成させようと思います。

 

本は元NHKアナウンサー加賀美幸子さんの「ことばの心、言葉の力」 

ことばの心・言葉の力 (小学館文庫)

ことばの心・言葉の力 (小学館文庫)

 

加賀美さんの声が好きです。

 

加賀美さんの声は心に響く声です。