緊張の中級講習会初日
私が一年前音訳ボランティアを始める前に受けたのが、初級講習会でした。
十数名講習を受けて、今活動を始めたのは4人くらいです。
活動に参加すると決めてから、丁度一年くらいたちました。
今回は、活動をしている人向けの中級者講習会に参加です。
五回連続の初回が始まりました。
まだまだひよっこなので、講習中もとても緊張しました。
先生に指されて、その場で初見読みするのです。
私だったらどうしようと思いながら、「できない。できない。」と思いました。
対面音訳・朗読
講習会のテーマは主に対面音訳(朗読)についてです。
もちろん基本的な読みの努力は必須で、その上に対面ならではの注意点を勉強します。
講師の先生のお話で、対面音訳の守備範囲の広さと需要について知ることができました。
私の持っていたイメージは、図書館の一室で本を読むという漠然としたものでした。
でも実際は、調べ物を(目の代わりになって)手伝ったり、本棚で面白そうな本を探すお手伝いをしたりと幅広く多様なニーズがあります。
目に障害を持って社会との関わりが少なくなりがちな方が、外に出て人とコミュニケーションを持つという積極的な生き方にも貢献できるのです。
音訳はなくならない
今はIT技術の進歩で、読み上げ機能がどんどんよくなっています。
若い方の中には、もう対面朗読なんて必要ないのでは?って思う方もいるのだそうです。
下手な音訳よりも機械の方が聞きやすいという声があるのです。
それでも、「人間の声」に優るものはないと信じて音訳の勉強を続けたいと思います。
私も何回か対面を経験したので、信じることができます。
人間と人間のコミュニケーションが、暖かいからです。
目がみえなくても、向上心と好奇心を持って生きている姿に直に触れて、私の背筋も伸びます。
満足そうな表情には、こちらも満たされる思いです。
ニーズいろいろ
講習会では、ニーズを拾い込めていないとか、マッチングのむつかしさなどの課題もあげられました。
高齢化社会が進むにつれて、ニーズは増えるだろうということも。
・加齢に伴う中途失明
・加齢で目の疲れ、老眼
・ページをめくることの困難
自分の今持っている能力が、他の人のために役立つことは幸せなことです。
いつまでできるかしら、始めるのが遅かった、と度々思います。
今はできるし、勉強が楽しいので続けます。
(勉強は楽しいのですが、思うようにできないのはちょっと苦しい・・)