言葉を大切に
加賀美さんはプロとして言葉を大切にしてきました。
番組でたくさんの作品を読み、たくさんの方と対談しています。
そんなあれこれを書いた本を、自分のために読んで録音しています。
1冊作り上げることで、録音図書作りの大雑把な形が見えてくるはずです。
読みの技術の足りなさ、全体を同じトーンで読めない気力体力のなさ。
どんな調子で読むのか、どんな声を作ったらいいのか、試行錯誤しながら読んでいます。
録音した自分の声を、直しながら何度も何度も聞いています。
だから内容もどんどん深く厚くなってきます。
90歳過ぎてなお現役
俳優の長岡輝子さん。
俳優であり演出家、90歳を過ぎても母校文化学院で月に一度朗読の講義をなさっていたそうです。
加賀美さんが対談したときは95歳で、ライブもしていたんです。
味のある読みには定年はありません。
新参者のうれしさ
「ラジオ深夜便」という番組では、NHKのOBアナウンサー達が活躍しています。
アンカーと呼ばれる担当アナと年配者の多いリスナーとの濃い関係ができているようです。
その中に入っていくとき
ふっくらと瑞々しい「新米」や、居ずまいを正して身を固くして参上する「新参者」の緊張感・・・驚き。新鮮な体験であった。
古米・古参となっていた加賀美さんが新米・新参者として番組に加わることになったときの感慨です。
看板アナだった加賀美さんの謙虚さ、初々しくてかわいいです。
ふと、私が音訳の勉強を始めた時のことを思い出しました。
年かさでも新人の私の居場所がわからなかったのですが「新参者」って考えれば良かったのかしら。
これからも新しいことにチャレンジして「新参者」になることがあるかしら?
う~ん。わかりません。