70歳過ぎて自在に生きる ほいみんの日記

断捨離から、ヨガ・インド哲学・音訳へと関心が移っています。

鎌倉旅行2日目

朝食

朝は8時からヨガのレッスンがあるので、朝食はどうしようかと迷いましたが、軽くいただくことにしました。

レッスンが終わってからでは、朝食時間が終わってしまうからです。

食パンとシリアル、飲み物が用意されていてセルフサービスです。

おかずはポテトサラダだけですが、それで十分だと思いました。

ファミリールームもあるので家族づれもいましたが、若い人が多いようです。

外国人も、もしかしたら半分くらいいたかも。

その日の観光を楽しみにしている人たちの、明るい活気の感じられるいい雰囲気でした。

 

光則寺

長谷寺への参道がとても混んでいたので、横の道を登っていったらお隣の「光則寺」についてしまいました。

丁度朝市をしていて、休憩用のブルーシートが敷かれていたのでお花を眺めながら人々を観察しました。地元の人たちが、コーヒーやお菓子、エスニック料理、鉢植えや小物露店を出しています。顔なじみも多い様子で、くつろいでのお花見に交じることができて、私もちょっと鎌倉人気分を味わいました。

お寺の中もお花が多くて見ごたえがありました。


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長谷寺

今日の本命の長谷寺です。ここでは、毎日写経体験が出来るということで早速書院での写経から始めました。


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椅子席と座っての写経とあるのですが、ほとんどが椅子席を使っていました。

小筆と筆ペン、ボールペンや鉛筆まで用意されていたような気がします。

私は筆ペン。

 

私と同年代の女性二人が、正座して写経をしていたのですが、なんだか字まで上手そうに見えました。手元はよく見えなかったのですが、小筆で真剣に書いているよう。

書道をしているお仲間かしらなんて妄想していました。姿勢もよかったし。

 

そんな妄想してはいけないと気を取り直し、これも一種の瞑想なのだからと写経に集中しました。小一時間で書き上げ、奉納(?)しました。

持って帰れないのがいいですね。

下手に書いても、あとくされがないと言ったら罰当たりでしょうか。

 

たくさんの観光客に交じって、境内を回りました。

 

 

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境内はとても広くて、外国人も含めた観光客がたくさん詰めかけていました。

見どころもいっぱい。


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他人とは違う、ちょっとあぶなかっしいところに置きたい気持ちはわかります。

私もそうしたい欲望に負けそう。

 

見晴らし台からは湘南の海もきれいに見ることができ、明るく温かい幸福な場所でした。

もっと眺望のいいらしい散策路がありましたが、これも膝のことを考え今回はパス。

「観音ミュージアム」が面白そうでそそられましたが、これもパス。

初めての鎌倉は、今回は疲れすぎないよう下調べ感覚です。

 

一日1つくらい見るのがいいのではないかしら。鎌倉に来るごとに一つのお寺をゆっくり味わうような旅にしたいです。

 

それぞれ拝観料もかかることですしね。

 

今回はお気に入りを探すための、探索を兼ねての鎌倉一人旅。

 

鎌倉文学館

鎌倉文士という言葉は知っているのですが、どういう人たちがいてどういうくくりになっているかはよく知りませんでした。

この文学館は鎌倉ゆかりの文学、特に鎌倉文士をテーマにした鎌倉市立の資料館です。

ただ鎌倉に住んでいたというだけでなく、グループを作って活動していたことなどがわかりました。

戦後皆が本に飢えていたとき、自分たちの本を持ち寄って「貸本屋」をしていたなんてことを知ってびっくりしました。

川端康成(だったかな)がお店番をしてたなんて!!


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建物も鎌倉を代表する別荘建築だそうで、加賀藩前田家の別荘だったところで、そのあと有名人が所有滞在していたという年代ものでした。

邸宅の前に広がった芝生のお庭、ここでガーデンパーティなんかも催されたかも。

漱石の「それから」で外国人を招いたガーデンパーティの場面があったけど、こんな場所だったのかしらと想像しました。


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ここは三島由紀夫の小説の舞台になったようなので、それも読んでからまた来訪してみようと思います。

 

 

温泉と懐石料理

2泊目の宿泊は和風リゾートホテル

箱根から運んだという温泉を楽しみ、夕食は目に鮮やかで季節の野菜をつかった懐石料理でした。

由比ヶ浜のすぐそば。

山側で海が見えないお部屋だからという、お得プランでした。

シングルルームはそれしか選択がなかったのですが、せっかく海のそばに来ているのだから部屋の窓から海を見たかったと思いました。

翌朝も海岸を散歩したのですが、海はいいですね。映像も音もアルファ波で癒してくれます。

普段デジタルばかり見つめている目には眼福です。

そのためにだけ、鎌倉に来てもいい。
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部屋でいながらに夜明けや夕闇の浜辺を見ることはそれだけの価値があります。

お天気も良かったので余計そう思いました。

海の青、空の青、白い雲、やはり気持ちいいです。

 

『こころ』の主人公と先生が出会った場面を想像しながら、はたして二人の関係はボーイズラブだったのかしらと、考えてみました。

それまですごく年輩だと思っていた「先生」がすこしマッチョな青年像に変化しました。

でも、二人の結びつきはとても精神的なもので惹かれあっていたのだと思うのです。

 

鎌倉旅行1日目



鎌倉と漱石

ポッと一人で自由にできる時間ができて、鎌倉にでかけました。

家でのんびりしているより、行動してみようと思い立ちました。

高野山に行きたいと思っているけど手始めに近場の鎌倉へ

・出かけると体調を崩してしまう虚弱な体質の訓練とか見極め

漱石が参禅した場所に自分も佇んでみたい

・社寺を観光するのではなく、写経や参禅体験で心の清らか体験をしたい

 

頭の中であれこれこねくり回しがちな私ですが、こんな風に行動するのもヨガなんだと思います。

ヨガセンターでは、苦手だったり初めてのアサナも「するしかない」のです。

何処に行ったらいいのか先達もない一人旅。

たくさん回らなくても、漱石の「門」で描かれたお寺に行き、「こころ」で主人公が先生と出会った鎌倉の海岸を見る、それだけでもいいと思っての鎌倉行です。

 

円覚寺


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朝11時前には北鎌倉の駅につき、拝観料を支払いながら写経したい旨を申し出たところ、なんと今日は急な法要で写経がないとのこと。

冷たい雨の中を遠くから来たのにと気の毒がってくださり、300円の拝観料を返金してくださる鷹揚さに感謝。

雨では見るところも少ないだろうからというのですが、せっかく来たので返していただいた300円をロッカー代に使わせていただき境内を散策しました。
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春の座禅会が1泊で行われていました。

次回は私も座禅体験をここでしたいと思います。

案内があります。


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桜はまだでしたが、山肌にたくさんの花木が植えられています。


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境内にはたくさんの建物があり、それぞれ趣があります。

個別に拝観料がいるところもありますが、ここは無料でした。

たくさん回らなくても、この小さなお堂とまわりの自然を眺めているだけでも2,3時間はいられそうです。もっともこの日は冷たい雨で、じっとしているわけにはいかないのが残念でした。


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塀越しにお茶室を見ることができました。

古都鎌倉、北鎌倉のお茶室、小説の世界だなぁと思っていたら、ここは確かに小説の舞台になっていました。

 

川端康成の「千羽鶴」ゆかりのお茶室だそうで、特別公開中でした。
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次回は是非リベンジで写経体験をしたいと思いました。

上の方の弁天堂に展望台と茶屋があるそうで一休みしたかったのですが、寒いし膝の具合を悪くするのが不安でやめました。鎌倉は階段が多いようです。ひざを痛めないよう用心しなくてはいけません。

 

 

東慶寺
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お花で有名なお寺だということは知っていました。

お花を楽しむだけでも、毎回訪れたいと思います。

 


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お花を見に来てください、というパンフレット。

お花で訪問客をもてなそうという配慮がここそこに見受けられます。


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山門からしばらく歩いて振り返ってみたところ。

両側にたくさんのお花が整然と植えられ、名前も紹介されています。


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墓地の中はアジサイが多くて、花芽をつけているようです。

 

春のお彼岸から日がたっていないせいか、墓前にきれいなお花がたくさん供えられていて、花のお寺という印象が強く感じられました。

有名な人のお墓も多いようですが、探せませんでした。

 

ここは季節ごとに何度も訪れたいと思えるお寺です。お墓探しは次回のお楽しみにします。


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アジサイの季節は人がたくさん来るでしょうね。

 

今日は寒くてお花も少ないけど、ゆっくり回ることができました。


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あと、「縁切り寺」としても有名です。

実はお土産によさそうなポストカードや便せんがあったのですが、購入を控えました。

「縁切り寺」のお土産はその人との縁を切りたいのではと、もらった人が気を回す恐れがあったからです。

ちょっと縁をはかなくしてしまっている人にと思っていたので、よりによって東慶寺のお土産ではなんだか深読みされてしまいそうなので、やめておきました。

他でもお土産はあるだろうから、無意識に心に波風立てないようにの配慮です。

 

でも、購入意欲をそそる趣のある花たちの小物がたくさんありました。

自分のためにもちょっと買い物したらよかった。

これも次回のお楽しみ。


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建長寺
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冷たい雨が降り続き、身体が冷え切ってしまいました。鎌倉駅行きのバス停があったのですが、時間が合わなかったので建長寺を参詣しそのまま鶴岡八幡から小町通りまで歩き続けることにしました。
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結局北鎌倉駅に10時ごろついて、鎌倉駅まで寺社を巡りながら数時間の散策をして、江ノ電に乗りました。

 

 

ホステル

初めてゲストハウスというかホステルに泊まりました。

WeBase鎌倉というきれいで近代的なホステルです。


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急きょ探したのですが、併設したヨガスタジオがあり「ヨガ受け放題」というプランがあったのが、最大の決め手です。

宿泊当日の16時からと、あくる日朝8時からのレッスンを申し込んでおきました。


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江ノ電由比ヶ浜」の駅からも数分、浜辺にも数分という便利なところにあります。


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コンビニも歩いて10分以内。次の日の宿泊予定施設にも徒歩10分くらいなのも好都合でした。

朝食前に浜辺を散歩しました。

気持ちよかった!!

 

フロントのスタッフは若くて、とてもフレンドリー。

和菓子つくりのワークショップを開催していたり、外国のゲストも多いようです。

メッセージボードには各国の言葉で、楽しかったよと書いてあります。

 

チェックインは4時からでしたが、3時ころついてロビーで休憩、4時からのヨガレッスンを受けました。

ロビーには読み物があり、レンジや湯沸しポット、冷蔵庫が用意されていました。

ゲストハウスでは、名札が用意されていて、それをつけて冷蔵庫を使えることが、帰るころに発見。

(う~ん、次回はもっとかしこく使いましょう。飲みかけの飲料パックを無理して飲み干してしまった私でした。部屋では飲食できないからと。)

 

 

ドミトリーで二段ベッド初体験

二段ベッドで4人部屋でした。隣室も同じつくりのようで2室で共通で使うトイレと洗面所がついていました。

他のお客さんがくるかと身構えていたのですが、結局来なくて一部屋貸切状態で快適でした。

フロントで、今日は何人ですかって最初に聞いておけばよかった。

でも、直前予約も入れるかもしれないから、答えられないかなっても思ったり。

 

相部屋でもと覚悟していたけど、カーテンを開けたままの着替えが出来たりドアの開閉の音がないなど、本当の意味でのドミトリー初体験ではなかったです。

 

外国にバックパックでの旅行とか、インドでのヨガ修行とか、もしできたらと妄想しているので、そのための準備段階の宿泊体験とも思っていました。

ちいさな第一歩を踏み出した気持ちです。

 

目撃者意識で心の平安を保つ

目撃者とか傍観者


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*ヨガセンターにて オランダからきたチューリップ 

 

ヨガの哲学では、目撃者とか傍観者の立場に身を置きなさいと言われます。

 

saksin :サークシン 承認・目撃者・傍観者 

喜び悲しみ幸福不幸など個人の到達するすべてを知覚するけど、すべてはマーヤー(maya)の戯れだと知っている

シャンカラー原典 湯田豊著 より抜粋)

 

雑踏で

駅のロータリーでバスを待っていた時の事です。

ちょっと戸惑っていたら人にぶつかりました。

 その時中年の労務者風の男の人が「ババアうろうろして・・」とつぶやくのが耳に入りました。

はっと思い、それが私に向けられてのだと思ったとたん、気持ちが落ち込みました。

 

でもよく考えてみたら ババアと言われても仕方のない年齢です 。

同年代の女流作家が自らババアと名乗ることもあります。

私にそれを言った人は、私のような年代の女性を呼ぶ他の語彙をもっていないのでしょう。

そんなふうに考えていたら 必要以上に落ち込む必要はないと思えて気が楽になりました。

それに、よく自分の行動を振り返ってみたら、他のことに気を取られて周囲への気配りが足りなかったのです。

もう少し考えたら、バスの順番をその男性に取られないようにちょっと強引な動き方をした私の心のさもしさもありました。

 

そういう私だったから、こういう言葉をかけられても仕方ないとも思えます。

 

なるほど、これからは気をつけよう、私に気付かせてくれてありがとうでもあるのね。

気分が落ち込むかどうかでなく、それを自分がどうとらえるかを考えていったのです。

 

他人の言葉に傷つくのは感情で、心の中に長く引きずってしまいがちです。

自分の何がそうさせたか、目撃者のようにみたら理性的に対応できます。

納得できて心も楽になります。

 

身内に病人がいると

配偶者の病気に悩んでいる人がいました。容態の一進一退に気をもんでいる様子です。

私は 「心を乱すことなく目撃者のようにしていたらいいんではないのか」と話しました。

冷たい言葉に思われたかもしれません。

 

周囲の人が気を揉んでも、病状が変わるわけではありません。

ただ病状の変化に対応して、気持ちと対応を変化させていけばいいのではないでしょうか。

大概が必要以上に心配しすぎます。私もそうなりがちです。

無用な心配はしないですめば、心はもっと楽になります。

 

身体も心もこの世の借り物意識

インド哲学では身体も心もそれが自分自身ではありません。

自分自身の本体とは 魂とも言い換えられる、身体や心とは別のものです。

たまたまこの身体を得てこの心を持って、 その両方を コントロールしながら 様々な経験を積んで 生きていくのです。

病を得た身体をどう見るか、病の身体をどう心で感じるか、それを本体である魂は傍観者のような目撃者のような立場で眺め、意思と智慧とでコントロールします。

 

身体のコントロールはアサナでの調整や免疫力の向上

心のコントロールは呼吸法とか瞑想

 

今のところの私の認識。

メモのように書いてみて、考えを深めてみます。

 

 

 

 

同じ川の水に足を入れることはできない 変化がヨガの楽しみ

インドのことわざ

純子先生が教えて下さったインドのことわざです。

 

川の水はいつも流れていて、もう一度足を入れても同じ水ではありません。

そのように流れているから川の水はきれいだけど、湖の淀んだ水は腐ってしまうとも。

 

アサナの練習で、同じアサナをしていても毎回違うということです。

今の身体はどうかを子細に微細に観察します。

昨日と違います。朝と夕方でも違います。

伸び具合・呼吸の入り方・毎回違います。

その変化を発見するのが、ヨガの楽しみなのです。


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『アイアンガーヨガ 完全マニュアル』にもこんな記述がありました。

 

この頃の練習

この頃のヨガセンターの練習は内容が変わりました。

呼吸に合わせて大きく身体を動かし、連続してのビンヤサ風の練習が多くなってきました。汗が出ます。

春になってきたから、活動的になり身体を動かすのかしら。

それとも、年度の終わりだから一年の最終段階としての動きなのかしらと考えていました。

 

先生にお聞きする機会があったので質問したところ、たくさん動くように練習法が変わったのだそうです。

 

純子先生が2月に1ヶ月インドのプーナにあるアイアンガーヨガの総本部で学んできたことを、私たちに伝えてくださっているのです。

ヨガの練習はいつも同じではなく、どんどん変わっていくことは、水の流れと同じなのでしょう。

 

数か月前、私が初めてセンターで体験したのは、ゆったりと、でも「思い切り」「精いっぱい」「できるほど」の伸ばしをすることでした。

壁に立ち、足先や膝の向き腰の向きを正しく保ちながら徐々にポーズをとっていくアサナが多かったのです。

 

アシュタンガ風の練習をしてきた私には、正確さを重視するのにちょっと苦手意識がありました。

動いたほうが楽しいと思っていました。

 

でも、ていねいに動いてこそ身体が変わっていくし、ケガもしない、ひざを故障している私にも効果的はヨガだなと思うようになりました。

 

膝もだんだん治って、ヴィラアサナで座ることもできるようになった今は、ジャンプだけはやめて他の人と同じメニューをこなせるようになりました。

 

練習方法は同じことの繰り返しではなく、変化し進化していくのです。

それと同時に私も変化に対応して、心の柔軟性が育っていきます。

 

ヨガセンターが生き物のように変化し進化しているのだと思った時、通っている私たち一人一人もヨガセンターという生物を構成している細胞みたいなものではないかと思いました。

 

そして細胞のそれぞれが生きているから、全体もダイナミックに力強くなるができます。生きているということは、とどまっていないで新陳代謝をしていることです。

 

インド哲学とヘッセ

インドの川のことわざで思い出した物語があります。

ヘルマン・ヘッセ作『シッダルタ』です。

何度も読んでいる私の大切な1冊です。

 

釈迦も出てくる苦行と悟り・解脱の物語ですが、最後のほうに登場する川の渡し守が大きな役割を持っています。

 

彼は「川に全てを学んだ」と主人公に語りかけます。

主人公も流れる川に過去も現在も未来も全部含まれていることを感じます。

川の流れには輪廻と解脱の秘密を解く鍵も暗示されています。

 

変化もしているけど、その一瞬に過去も含まれて時間が無くなるというような哲学が語られていました。

 

インドの川のことわざから、ヘッセとインド哲学の深い関係を思い出しました。

ヘッセは20年以上もインド哲学を研究していました。

個人の生きることの苦しさの解決をインド哲学に求めたし、大きくは世界平和への希望を見出したかったのだと思います。

 

どこか川を見に行きたくなりました。

頭の中で考えをこねくり回しているのではなく、自然の中に身を置いて客観視してみたくなりました。

 

春です。お出かけに良い季節になりました。

 

 

 

 

無印週間と出会い

無印週間

実は無印良品が大好きなんです。

本当に初期のころ若い私は「訳あって安い」というキャッチフレーズに飛びつきました。

その商品開発の基本は、生活の基盤となる本当に必要なものを、本当に必要なかたちでつくることであった。
そのために、素材から見直し、生産行程の手間を省き、包装を簡略化していった(無印良品のコンセプト)

「ワレたり欠けた物も入った干ししいたけ」とか「端っこもある乾麺」など覚えています。

 

洋服もシンプルで素材が天然オーガニック寄りなので気に入っています。

 

カフェも好き

日曜日に銀座のスタジオでヨガの練習をした後、有楽町のMUJIのお店により、カフェで食事をするのがお決まりのコースでした。

そこでゆっくり本を読んだり周りの人の服装を眺めたりするのです。

 

スタジオの帰りなのでヨガマットを担いでいて、店内を歩き回るのはちょっと無理ですが、ヨガの後の空腹に野菜が多めのヘルシーなカフェメニューがぴったりでした。

並んでいて

カフェは人気で、いつも行列ができています。

今日も並んでいたら、外国の方と知り合いになりました。

日本語もできるのですが、無印のカフェはメニューの選び方が独特なので、お手伝いをしました。

私はおせっかいなのです。

並んでいる惣菜の名前とか使われている材料などを教えたり、白米と十穀米の違いを説明したりしたのです。「穀」の意味を聞かれて説明に困りました。

 

思いがけず食べる席も近かったので、声をかけて隣に席を移動して食べながら会話を楽しみました。

 

日本語の勉強をしていて、いろいろなことに好奇心がある方だったからです。

 

フランスのお母さん

息子さんがカメラマンで、7年(たぶん)日本に住んでいたそうです。

今はパリに住んでいるのですが、飯田橋のアンスティテュ・フランセ日本(旧日仏学院)で展覧会があるので、一緒に来日したのだそうです。



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*何を撮る写真家と聞いたら、「説明は難しい」確かに、芸術作品です

 

ひとり息子が遠い日本に行ってしまい、日本の何に魅力を感じたのかを知りたくて、それから日本のことをたくさん勉強したそうです。

 

もう日本に来るのが7回目(たぶん)ということです。

 

日本に詳しい

日本語の会話だけを学んでいるのではなく、大学で日本の文化や文学歴史などをしっかり勉強しています。

川端康成夏目漱石村上春樹などの名前がどんどん出てきます。

 

インターナショナルスクールでフランス語と演劇を教えていたそうで、日本の演劇も見ています。平田オリザはフランスでも有名って、はじめて知りました。

 

もうお話が面白くて、楽しくて、彼女の魅力に惹きつけられました。

 

日本語を学ぶ過程でできた友達がたくさんいて、その友達を訪ねて各地を回ります。

今回は倉敷・岡山・京都・名古屋・静岡・伊豆です。

 

私が行こうと思ってまだ行っていない高野山や伊勢にももう行っていました!!

宿坊に泊まり、空海のことも当然知っていて、本当に話が尽きませんでした。

フランス人と漱石の『それから』の話をするなんて、うれしくてもう興奮してつい声が大きくなったかも。

でも、隣にいたさわやか男性も好意的に見ていてくれて、帰り際うるさくして御免なさいと言ったら、笑顔で「ウェルカムですよ」と言ってくれました。

(無印に来る人って、いい人が多いんだなぁとこれもちょっと感動)

 

息子さんは今40歳。たぶん彼女は私より年上です。

その彼女の行動力・知的好奇心の大きさ・フレンドリーな姿勢に心を動かされました。

洋服はシンプルで目立つアクセサリーもなし。スニーカーにリュックです。

知識に裏付けられた「エスプリとユーモア」で輝いて見えました。


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*彼女のサイン。初日のレセプションにも招待された!!「飲みましょう!」って


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*会期は3月30日から4月28日 飯田橋すぐ 入場無料です

 神楽坂とか桜見物もかねて行ってみようと思います

 

私も、もっともっと自分の命を輝かせていきたいと思いました。

 

見たい・聞きたい・知りたいに貪欲になりたいです。

 

そのための体力(気力)をつけたいと思うと、ヨガはそんな自分を作ってくれるツールでもあるんだと気がつきました。

 

無印とヨガ

無印には以前ヨガウェアがありました。

今はあまり扱っていないようで残念です。

 

無印とヨガには、共通した思想があると思います。

 

自然とかシンプル、物事の本質を大事にして華美に飾らないとか。

 

私が昔から無印が好きだったのは、そしてヨガに導かれて今練習を続けているのは、私の芯のところにある価値観が変わっていないということ。

 

迷うことが多く、あれこれ手を出しているようで、本質的にはこの方向を目指していたんだろうなって、そんなことを思わせてくれた無印での出会いでした。

 

フランス人にしては小柄な彼女は、サイズの合う日本の無印での洋服選びを楽しみにしているようです。

私は、今回は目の保養をしただけで洋服の購入はしませんでした。

ヨガが生活の中心になりそうな今後、どんな服装をしようか考え中だからです。

 

志木のヨガセンターでは綿のウェアが推奨されています。

無印のオーガニックコットンとかリネンで、装いたいなって夢想しています。

バスの中で こんな時間の使い方

今まで

なんだか自分でも恥ずかしいことだと思うのですが、気がついてしまいました。

なんて馬鹿なんだろうって。

 

今までヨガセンターに通うバスの中で、スマホばかり見ていました。

 

最初はポケモンGOで、途中にあるポケストップモンスターボールを集めていました。せっかくポケストップがあるのだから、集めてなくては損なような気がしたのです。

 

モンスターボールを集めポケモンをゲットすることが、「小さな成功体験」として心地よいものだと思っていました。

 

(人のこと言えません。私もなんて器の小さなせこい人間なんでしょう)

 

そのうち、これは時間の無駄だと思い、少しでも頭の体操をしようと「SUDOKU」のアプリをいれて、問題を解くことにしました。

私の苦手とする「理系の論理的思考」を鍛えるのにいいと思ったのです。

普通レベルでも私には難しく、簡単レベルでたくさん問題を解いています。

だんだん短時間で解けるようになりますが、普通レベルはまだ難しいです。

 

夢中になってバスの最後のひとりになったこともあります。

 

今は

外を眺めたり、考え事をしています。


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*バスで通るたびに枯れ木のようだったのが、花がどんどん咲きだしました

 

季節の移り変わりを見たり、街並みや風景を観察します。

一番したいのは、ヨガのことです。

 

行きのバスでは、前回の練習で使ったプロップスの使い方を思い出します。

何度もしているスプタ・バッダ・コーナアサナやセツ・バンダアサナは、ポルスター・ブランケット・ベルトをいろいろな方法で使います。

ベンチを使ったりサンぺルカなど今まで見たこともない道具も出てきます。

その使い方を家に帰ってメモしたりするのですが、すぐ忘れてしまいます。

 

そして、帰りのバスの中ではその日の練習を思い出し確認することにしました。

スマホをいじっている場合ではありません!!

 

思い出して、手帳に下手な画をかいてみたりするのですが、どうもうまくいきません。
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*苦手なお絵かき、アサナの正確な名前もよくわからず暗号みたい(汗)

 

 

ヨガセンターで教えていただいたことを、思い出してしっかり頭の中に定着させたいのです。

 

プロップスの使い方のほかに、たくさんの教えをいただくことができます。

・アイアンガー先生はこんなことをおっしゃった。

・このアサナの目的は・・・・

・下腹部を緩めると身体のこんなところにもいい影響が・・・

 

毎回たくさんの学びがあるのに、どんどん忘れてしまうのは本当にもったいないことです。

 

バスの中の時間を、もったいなく使うためには、ヨガのことを考えることが一番いいのだと、やっと最近になって気がついた私です。

 

いろいろな時間の過ごし方があっていい

バスの中でゆったり窓の外を眺めているのも好きになってきました。

今は春なので、木々がどんどん芽吹きつぼみを膨らませ花を咲かせています。

 

その変化を見るのも楽しい、幸福な時間です。

 

スマホのゲームをするより、ヨガのことを考え季節の移ろいと自然の豊かな恵みに心和ませるのが、今のわたしにとっていい時間の過ごし方です。

 

でも、過去を否定はしません。

一見無駄だと思えても、その時は必要だったかもしれないです。

 

いろいろな時間を楽しむことも、豊かな人生です。

 

 

 

ヨガで体が伸びるといいことがあるのです。

何を求めて


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今日の練習で純子先生が、「アサナをして身体が伸びるとどんな変化がありますか」というような質問をされました。

 

みなさんが、暖かくなる、気持ちよくなる、うれしくなる、など自分の実感を答えました。

 

ヨガの目的は、身体を伸ばすことではなくてその先にあります。

私は幸せで平安な心ではないだろうかと考えました。

幸せな心を脅かす不安、実体のない不安に心を奪われないことがヨガの目的のように思います。

 

純子先生の答えはそれとは違っていましたが、底に同じ水の流れを感じました。

 

身体を伸ばすといいことがあるのです。

心まで変わってくるのです。

 

瞑想

ヨガのアサナをするのは、瞑想の時身体(特に足)が痛くならないようにするのだとも言われます。

瞑想が目的で、アサナはその準備運動だというのです。

最初その話を聞いた時は、「まさか、そんなはずない」としか思えませんでした。

 

この頃はそれが少しわかると同時に、ポーズをとっているときも瞑想の一種なのではと思うことがあります。

 

・自分ではここまでできるけど、これ以上はできないと見定めること

・練習を続けることで成長することを実感して、自分に自信をつけることができること

・できないと思っていたことも、挑戦することで、凝り固まった考えが変わる

 

心が人間関係などでわさわさしていても、アサナに集中していたら忘れてしまい、そのあとは心が軽くなることはよく経験することです。

 

このメカニズムは古代インドの哲学者がしっかり考えてくれています。

 

学びは深く

ヨガセンターに通いだして、まだ半年にもなりません。

入門クラスで基本的なポーズを練習しています。

 

マットに立ち、手を上に伸ばすターダアサナ・ウールドヴァ・ハスタアサナだけでも、練習のたびにまだまだと思わされます。

支える足の強さ、足裏や膝・太ももへの意識をめぐらせ、腸骨と尾てい骨の方向の確認をします。

みぞおちは出さず背中はそらせないで、後頭部と背中を意識して肩を後ろに・・・・・

 

こんなふうに、上に伸ばす手以外にもたくさんの意識をめぐらせていくアイアンガーの教えです。

 

物理的に意識をめぐらすだけではなく、そこに知性とか意思も加わりますから、毎回の練習は盛りだくさんの情報で、頭に入りきれません。

 

ヨガセンターは道場です。

 

ヨガの学びは深く、身体は伸びて心は「静かで素直で純粋」になることを目指します。

 

 
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