70歳過ぎて自在に生きる ほいみんの日記

断捨離から、ヨガ・インド哲学・音訳へと関心が移っています。

友を悼む つながりは消えない

突然の訃報

高校以来の友達が亡くなりました。

コロナではないです。

昨年の今頃、新年会で元気な顔を見たのに。

癌だったそうです。

ご家族の事情もあり密葬とのこと。

 

何もしない

対面することもできたのですが、やめました。

元気なときの笑顔を覚えておきたいからです。

 

弔電を打つこともやめました。

自己満足でしかないかもしれないからです。

ご家族の負担も考えました。

 

こちらの弔意を示したい行動は、

ご家族にはなんの役にも立たないでしょうから。

 

電話で連絡を取り合い相談した友人の言葉です。

数年前彼も配偶者を亡くしているのです。

 

思い出を共有

情報を確認するための電話連絡で、数年ぶりの人とも話すことに。

彼との思い出話やら自分たちの近況報告など思いがけず長話に。

 

亡くなった彼とは高校の時同じ部活でした。

だから15歳の時の彼の顔が一番思い出に残っています。

私の恋の話を聞いてくれ、

彼の恋話も聞かされました。

フランス文学を愛し、小説を書いていました。

芥川賞を取るって言ってたじゃないの」

と電話口で話していたら、涙がこみ上げてきました。

 

いつもニコニコ微笑んでいて,ぼそぼそと面白いことを言って。

誰からも愛されていました。

 

彼はチョコレートが好きでした。

一粒が芸術品のようだと言って、

バレンタインデーが近づきデパートの売り場で

極上の一粒を探すのを楽しみにしていました。

 

今年は彼を偲んでチョコレートを選んでみたい。

一粒を大切に味わうような食べ方をしてみたい。

 

彼との思い出が、次々浮かんで来ます。

 

人は亡くなっても、思い出でつながっています。

肉体は滅びても、その人との経験は消えません。

 

肉体が自分ではなく、心も自分ではないとインド哲学でありました。

肉体も心もなくなっても、その人はなくならないってこういうことかしら。

 

悲しいです。

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撮影 伊藤精美氏