マリコ書房スピンオフ
マリコ書房でインタビュアをしている中村優子さんのチャンネルから。
(民放アナウンサーで、著者インタビューを多く手掛けています)
本の著者とのインタビューがたくさん配信
知らない人が多いですが、読書の幅を広げられそう。
松下奈都さん
見つけました。
有名らしいのですが、私は知らなかった作家です。
Amazonプライムビデオで見ることができます。
見ようかなって思って覚えていたのですが、何とも不思議な題名です。
その題名の由来も聞いてみたら納得。
調律師の世界を描いていますが、この本を読むとこれからピアノの演奏を聴く気持ちが変わってしまいそうです。
そのくらい、調律師によってピアノの音色が変わることを教えてくれます。
調律師を描いたのは、
華やかな舞台で活躍する人より裏で支える人に興味がある
からだそうです。
調律師の道を選び、才能はないけどピアノの音色に引きつけられた青年のお話。
歩み出したけど、その方向やゴールがわからないで迷います。
先輩や同僚のアドバイスもありますが、
基本的には自分でつかみ取るようにと見守られています。
主人公は北海道の開拓された山の出身です。
その森の自然が、主人公の感性と心の耳を育てています。
私が胸に響いた言葉
和音は決意を見せたかったのだ。精一杯胸をはって、一歩を踏み出した和音。上がった右足が、目に見えたような気がした。歩幅は小さくても、何かに導かれるみたいに迷いのない爪先。(中略)
才能があるから生きていくんじゃない。あったって、なくったって、生きていくんだ。あるのかないのかわからない、そんなものにふりまわされるのはごめんだ。もっと確かなものを、この手で探り当てていくしかない。
歩み続けるということ。
道を見つけるということ。
自分は道を見つけているのかしら。
見つけた道を歩み出そうとしているかしら。
道を見つけたら歩み出そうよと、背中を押してくれる本です。
出てくる人々が悪意を持っていないから、穏やかな気持ちで読み進むことができます。
散歩しながら、風の音・お花がそよぐ音に耳を澄ませるようになります。
私は単行本で読みました。
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