癒やす土地と気を枯らす土地
五木寛之さんの本に出ていた言葉です。
いやしろ=癒やす
きがれ=穢れ
という意味があるのです。
土地に目に見えないエネルギーがあるという考えです。
世間の評判がどんなに良くても、どうもしっくりこない元気が出ないそんなふうに感じる。
嫌な感じがするといった直感は見過ごさないほうがいいです。
居心地が良いと感じるのは体が喜んでいると言うこと。
家の中でもそのような場所を作ることができます。
たとえば、家の台所がすっきりとしていたら、衛生的でそこで作られた食事もおいしいだろうと思います。
机の上が片付いていたら、仕事がはかどります。
清潔で品のいい寝具で調えられた寝室では、よい睡眠と身体の回復が予想できます。
禅宗で作務が重要視され、簡素な持ち物で清掃が行き届いているのも、
そこに至る考え方や行動も大切ですが、結果としての「風景」のすがすがしさに意味があるのではないでしょうか。
視覚は大切です。
道教的世界観と気
道教とは「中国古代の民間信仰をもとにして成立した自然宗教」(歴史民俗用語辞典)
気が散じて生命が尽きると人間の命も終わる。
天地生成の根源混沌のことを元と言いここから生まれてくる気を元気と呼びこの元気が一切の元であると考えます。
そして「気」と土地(場所)との関係について
「いやしろ地」良い気が出ていて植物もよく育ち人間も健康になるような場所。
「きがれ地」は気が枯れる土地で植物は枯れます。人も元気がなくなります。
五木寛之さんはテレビの「100寺巡礼」という企画で、
全国各地のお寺をまわりました。
そしてお寺は昔から聖地と思われる場所に建てられていることに気づいたのです。
つまり「いやしろ地」の特にパワーが強いところのようなのです。
日本列島を人間の体に例えると、その上には経絡のようなものが流れていて、経絡のツボのようなところに古寺がある
わたしはまだ実感したことはないのですが、古いお寺に身を置いて実感してみたいです。
コロナが終息してくれないと、その実験もなかなかできなくて残念。