砧公園
世田谷美術館は砧公園の中にありました。
紅葉がきれいで、小雨だったので人もあまりいなくて気持ちがいい。

さすがに美術館に近づくと展覧会目的の方がたくさんいました。
ミナ ポルホネンの展覧会で私もそれが目的です。
皆川明さん
ミナ ポルホネンは皆川明さんが立ち上げたブランドです。
ファッションデザイナでテキスタイルから日用品まで手がけています。
AIによると
「特別な日常服」を掲げ、手描きのオリジナルテキスタイル(「タンバリン」「choucho(ちょうちょ)」など)を軸に、流行に左右されない普遍的なデザインと、素材を大切にする丁寧なものづくり(廃棄しない、長く愛される)、そして**「100年続くブランド」を目指す哲学**で、服だけでなく家具や空間デザインにまで活動を広げ、人々の暮らしに深く寄り添い、共感を集めている
刺繍や織物の日本の職人さんの技術を大切にしている方です。
昔作った洋服をリメイクして大切に着続けると言うコーナーが
とても興味深かったです。
買ったとき着たときのエピソードが添えられていました。
安くはない服です。
お金を握りしめて購入したこと、
結婚式など人生の節目で身につけたこと、
体型の変化や経年ですり切れた部分があってもまたよみがえられて着たい、
そんな服にまつわるストーリーに価値があります。
伝統を受け継ぐ人たち
布や洋服を作る職人さんやコラボした方とのインタビュー映像も。
そのなかでお茶の老舗一保堂茶舗 渡辺郁さん。
島根から京都の老舗に嫁いできてお店と伝統を守ってきました。
「急須を使ってお茶を入れてほしい」という言葉が胸にしみます。
最後の一滴までも絞り出すように注ぎ分けている映像を見て、
子供の頃の朝の情景が浮かんできました。
朝一番に父にお茶を入れるのがルーティンでした。
湯飲みを温め、適温のお湯をお急須に入れて濃さが同じになるよう注ぐ。
そのための特別の湯飲みがあったような気がします。
お客様用の湯飲みもあって茶托に乗せてお盆で運んだものです。
そんなことを知らず知らず身につけていた昭和の家庭です。
「子供たちにはこれを伝えなかった!」
という後悔も少し。
もう一度お急須でお茶を飲みたくなりました。
ミナ ペルホネンの世界はそんな時間に余裕がある昭和の暖かさなんでしょう。
