70歳過ぎて自在に生きる ほいみんの日記

断捨離から、ヨガ・インド哲学・音訳へと関心が移っています。

【指導者養成講習会】雑誌の音訳は需要が多い たくさんのベテランさんの労力と時間がかかっています

雑誌

たくさん発行されている雑誌の中で

音訳されているのは401タイトル(2021年9月調べ)。

完全版だけでなく抜粋版などを含めてです。

これが多いのか少ないのか。

需要には追いついていないでしょうし、

マニアックなニッチな雑誌は音訳も点訳も手がつけられていないと想像します。

図書館サービスの一つとして、

利用者さんからのリクエストで作っているはずですが、

そういう情報が伝わっていないのが問題です。

私の所属している図書館でも、リクエストが少ないです。

 

雑誌は手軽に社会情報が得られる手段です。

だからタイムリーな提供が求められるため、

ベテランの音訳者さんがグループを作って対応しています。

 

例えば『文藝春秋

講師の先生は月刊誌『文藝春秋』の音訳に長年携わっています。

音訳はグループで、先生は主に編集だったかしら。

完全版(広告やグラビアも入れる)で25時間から35時間という長さです。

それを発行から十数日で完成させるのですから、素晴らしい!!

雑誌ならではの時間短縮方法やルールの元で歴史が積み上げられてきました。

その手順について説明がありました。

たくさんの方の労力と時間がかかっています。

それがすべてボランティアなのですから頭が下がります。

プロと言ってもいい専門性と集中力が必要です。

 

例えば

芥川賞の発表があるときは、先に単行本を購入して音訳を始めるそうです。

でも単行本と雑誌掲載文が違っていることもあるので要注意。

その他にも

ページ付けは1タイトル1ページ。

利用者さんからのリクエストで、目次にもグループチェックをつけます。

など雑誌特有のルールもあります。

 

新人さんへのアドバイス

先生も新人の時は、ベテランに囲まれての録音で声が震えたとか。

それを克服して行くのに一番よかったアドバイス

「読むことに集中する」ようにしたことだったそうです。

内容に集中することで、まわりのことが気にならなくなったのです。

一生懸命内容をつかむことに集中し、内容を届けることに集中するのです。

一生懸命な読みは、それが利用者に伝わるそうです。

 

元アナウンサーさんがきれいに読むのを上手ですねとほめたとき、

あるベテランの方から「あれが上手だと思いますか?」

と返されたことがあるそうです。

その時はわからなかったのですが、

利用者のために一生懸命読むこと、

その一生懸命さは必ず伝わる、

それでいいのだと思うようになったようです。

 

もう一つ印象的だった言葉は

「失敗のてんこ盛りでやってきて、それで育まれた」

わたしも先輩の、

「失敗をたくさんしてきました」という言葉で

慰められたことがあります。

自分も新人さんには、失敗を恐れないでと言いたいです。

 

実習

講習会も後半になり、来年からは実習です。

自分でテーマを決め教材を探して20分間の講習を組み立てます。

自分でもできていないことを、他人に教えるって難しいです。

処理とか滑舌とか技術的なことを教えるより、

音訳が人の役に立つだけでなく自分のためにも役立つ、

音訳が楽しい、音訳をやって良かった、

そんなことを伝えることならできるかしらと思っています。

 

講習前のお楽しみ無印カフェのランチ