70歳過ぎて自在に生きる ほいみんの日記

断捨離から、ヨガ・インド哲学・音訳へと関心が移っています。

【音訳奉仕員指導者養成講習会】⑨発生、発音(調音)、アクセント 聴いて覚えるしかないのです

アクセント辞典

今までNHKのアクセント辞典だけ持っていましたが、

三省堂のアクセント辞典も購入することにしました。

NHKのアクセント辞典は、アナウンサーが読むための言葉が集められています。

それも全国のNHKアナウンサーの平均的な読み方。

だから、

差別語など放送で使わない言葉は入っていないのです。

 

三省堂のアクセント辞典の方は、

東京の山の手の言葉が基本になっています。

だから標準語ではなく、東京の方言とも言えます。

 

音訳者が使うアクセントは、

聴き手が違和感なく、全国的に通じる言葉

つまり共通語です。

 

 

 

 

鼻濁音と無声音

東京の人には無意識にできる鼻濁音と無声音ですが、

それがない地域の人もいます。

生まれ育ったところにその音がない人に、

50年60年たってから直せと行っても無理があると先生がおっしゃいます。

これは担当された先生の意見で、

鼻濁音と無声音は「きれいな音読に必要だ」

という先生やベテランさんもまだたくさん居ます。

 

先生がそうおっしゃるのは、

鼻濁音や無声音ができないことを指摘されて、

音訳を諦める方が多いからです。

通じればいいのだから、

鼻濁音や無声音は、できなくても音訳者にはなれる

ことを強調されていました。

膨大な出版物の中で音訳されている本が少ない、

もっと音訳図書をたくさん作って利用者さんに届けたいからです。

 

ただ、

指導者としては十分な知識と見識を持つことが大切。

 

鼻濁音:ガ行の音が文中にあるときや、助詞の「が」などは鼻に抜けて発音される

無声音:[ i ][u]が無声子音に挟まれているとき無声化

    [ i ][u]が無声子音の後で、語句の終わりにあるときも無声化

    (例 ・・です。)

 

定義と基本的なルールは覚えるけど、

例外がたくさんあることも知っておくべきなのです。

ルールも変化してきます。

外国語や外国名も慣れ親しむに従って鼻濁音になるし、

若い人たちはアクセントどころが単語の使い方まで変化させています。

 

指導者としては

日本語のアクセントの基本として

・1拍目と2拍目の高さが違う

・聴き手に違和感を与えない言葉

同音異義語を正確に読み分ける

・単語でなく文節のアクセントの方が聞きやすさのためには重要

 

初心者にアクセント記号の話やルールを説明しても理解は難しい。

だからひたすら反復練習

初心者の間違ったアクセントを真似して

次に共通語のアクセントを実践して口移しに教える

 

そのためには

・聞き取る力

・真似する技術

・どう違うか解説(説明)

・共通語を発音してみせる

 

ふーん、勉強すること身につける技術がたくさんです!!!

 

 

最後に先生の言葉

「アクセント辞典の本文がわかっているのはもう当然のこと、

凡例と付録をどれだけ使いこなせるかがあなたたちの勉強です」

つまり私の苦手な

動詞や形容詞、名詞の後につく付属語の部分です。

文節のアクセントとも言えます。

○○ので

○○から

 

この頃必要性がわかって付録を読むのですが

どうにも頭に入りきれません。

テレビやラジオの音をたくさん、注意して聴いて、

聴いて覚えるしかないということです。

 

コンパウンドの変化

最後に質問の時間に受講生から

「WEB申込み」「ウクライナ侵攻」など

最初は単語が分かれていたけど、

この頃はコンパウンドして続けて読むことが多くなったそうです。

音訳者はこんなことにも悩むのですが、

先生は

「よーくテレビや放送の言葉を聞いて下さい」

そして誰かに何か言われても

「言ったもの勝ちです」とも

 

言葉って生きて変化しているんです。

秋っぽい花に変わってきました