70歳過ぎて自在に生きる ほいみんの日記

断捨離から、ヨガ・インド哲学・音訳へと関心が移っています。

『うまいこと老いる生き方』中村恒子、奥田弘美 著 楽に生きることそして死ぬこと

Audibleでたのしむ

聴き放題になったAudibleで聴きました。

92歳の恒子先生と50台の弘美先生、精神科医のお二人の対談という形式です。

恒子先生は90歳まで現役だったそうです。

 

カスタマーレビューで

「先生が高齢過ぎて参考にならない」とあります。

恒子先生は放埒なご主人だったので、生活の糧のため働いてきました。

「子どもの縁談に差し障りがあるから、子どもが結婚したら離婚しよう」

という考え方は、今の時代には受け入れがたいでしょう。

 

ちょっとそういう古いところがありますが、

あまりに現代の風潮にがんじがらめになっていることを気づかせてくれます。

例えばアンチエイジングについて

洋服や体型についていつまでも「若作り」にこだわること。

老いることに否定的だと、自分を苦しめることにもなります。

 

年老いることの利点は、

「年齢や性差にこだわらない、他人の評価を気にしない気楽さ」

と教えてくれます。

楽に、「しょうがないなぁ」

「終わりよければすべてよし」で過去にも執着なしです。

 

洋服

流行と関係なく気に入った洋服を買ってきたから、

50代で買った洋服を今でも着ているなんて、目から鱗です。

わたしは数年前の洋服もあまり残っていません。

体型が変わったとかあるのですが、

今風、の洋服を買ったりしているからでしょう。

それと、消耗品のような洋服の買い方をしていたから。

手作りで気に入った洋服を着るようにして、

洋服の数は少ないけど、寿命は長いライフスタイルを目指したい。

 

諦めること

弘美先生は仏教にも関心を持っているらしく

マインドフルネス瞑想や、「今ここに生きる」

などの言葉も出てきます。

恒子先生から出てくるのは、諦めること。

これも仏教でいうところの執着しないことです。

 

大酒飲みの夫を変えることは「諦めます」

仕事で理不尽なことがあっても「生活の糧だからお金をもらえたらそれでいい」

 

要望や期待がなければ苦しむことも少なくなるのです。

「気持ちが苦しくなる目標なら、考え直した方が良い」

というのも、年長者の智慧だなぁと思いました。

 

 

睡眠と食を大切に

これはどなたでも同じですね。

勝間さんとも同じ主張。

・高齢者なら5、6時間の連続睡眠でいい。

・昼間クルクル動きまわり、夜はぐっすり眠る。

特別な食べ物や健康法はなく、

こまめに身体を動かすシンプルな生活です。

 

 

リビングウィルの勧め

お二人で「死に時」について語っています。

弘美先生は終末期医療に携わったこともあります。

 

自分でごはんを食べられなくなったときが、死に時。

食べなければ、だんだん意識が薄くなって苦しむことなく死ねるそうです。

昔から自宅で迎える死はそういうものだったと。

それが人工栄養をすれば管を入れ替える度に苦痛があります。

床ずれや筋肉衰退、認知症の加速。

管を何本もいれて、おむつで身体を拘束されての最後を

患者さんは望んでいないのではと。

 

医療従事者は自分では延命治療を望まないのに、

患者の家族の要望で行っている。

それは患者にとって苦しみでしかない。

 

苦しまない最後は自然にまかせることだと。

延命治療は患者にとって苦しみでしかないことを説明すると

家族も延命治療を望まなくなるそうです。

今の医療現場でどれだけそれが実行されているのかしら。

 

元気なうちに意志を明確に文書化することを勧めます。

具体的には、

回復の望みがないとき、あるいは重い障害が残る場合は、

人工呼吸器・心臓マッサージなどの延命治療は望まない。

人工栄養はしないで欲しい。

 

重い障害が残る場合については、

それでも生きていて欲しいという家族の気持ちがあるかもしれないです。

でも、自分はどうしたいか、それを決めておかなくてはならないです。

自分がどういう死を迎えたいか、

文書化することと家族と話し合うこと、

重いけど避けられないことです。

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4分間ダンス続いています