テレビに出ていた
何気なく見ていたテレビに伊藤比呂美さんがでていて驚きました。
有吉佐和子さんの小説『非色』が今若者達に読まれているという話題です。
『非色』はアメリカの人種差別を扱っていて、
その差別は単に肌の色によるだけでなく、
自分が優位に立ちたいという誰にでもある心の問題だというのです。
今はコロナ禍で苦しむ人を見ても、
「わたしは仕事がある」
「就職できている」
「わたしは正社員」
と差別して自分の気持ちを保とうとするのです。
それは「結婚」だったり「子ども」「家」「車」いろいろでしょう。
人間の本質でないところの価値しか見えなくなっている人が多い。
それを憂い、
学生達に『非色』を使って差別する心を考える授業をしているのが、
伊藤比呂美さんだったのです。
今手元に
伊藤比呂美さんの本が3冊、CDが1つあります。
CDは比呂美さんご本人が朗読されているお経です。
尋美さんの言葉で置き換えられ、
叫ぶように読んでいます。
苦しみの中で助けて欲しいという叫びです。
音訳では許されない、気持ちが思いっきり入った読み方です。
般若心経のなかでは
「ない! ないからないのだ! 知れ!もっと知れ!」と声を張り上げます。
テレビの中と同じ声です。
仏教の懐の深さを感じることが出来る詩人に出会いました。
書籍版はこれ、
この本は読みでがあります。
この本はおもしろくてすぐ読んでしまいました。