実業家
中野善壽さんを存じ上げなかったです。
カリスマ的(?)実業家のようです。
あまり表に出る事が好きでないようです。
それまでは「著作を」の依頼がたくさんあっても断っていたそうです。
それが、書名とコンセプトでその気になったそうです。
この『ぜんぶ、すてれば』が好評だったようで、
『孤独から始めよう』も出しています。
ミニマリスト
この日経の記事を読むと人となりが良くわかります。
この本の中に中野さんの生き方、考え方全部詰まっています。
捨てる前に持たない
車や家も持たず、持ち物や洋服もこだわりがありません。
家を所有すれば「ここにいつまでも縛られる」ということ。
災害時「家が心配」と思うことは
家のために命を捨てるなんて本末転倒。
かえって、生きることを不自由にしていないだろうか?と疑問です。
物を所有することは安定を生まない。むしろ不安が増えるだけ
これは仏教の執着の考え方と同じです。
物を持てば、それ以上の物が欲しくなり、他人とも比べたくなります。
形あるものは残さない
中野さんは子供に財産は残さないけど、形ないものを残します。
本当に残るのは”形にならない思いです”
子どもをしかったとき。ただ叱るのではなくて、なぜこんなに叱るのかをしっかり伝える。部下に対してもそう。なぜこんなに厳しく言うのか”思い”のセットで伝えないと残らない。
形のないものをどれだけ残せるか。
それがきっと、人としての力量ちうものです。
この部分にハッとしました。
私は子どもに何を伝え、残すことができたのかしら?
食べさせ学校に行かせたけど、それ以外にどんな物を残せたのかしら。
”思い”を伝えてきたのかしら。
どれが私の”思い”だったのかしら。
叱ったとき、思いを伝えたことがあったのかしら。
さらに
中野さんは自分が楽しいと思った、やりたいことに進んで行きます。
無計画に無謀とも思える行動ですが、偶然が助けてくれます。
偶然とはいえ、それはアンテナを張りチャンスには全力で取り組む中野さんだからこそつかめたことがわかります。
中野さんは旅行を薦めます。
もちろん計画ゼロでの旅行です。
知らない土地、知らない文化に触れることは、心を自由にしてくれる
からです。
私もITサポートで視覚障がいの方と知り合いになり、
世界が広がりました。
今見えることに感謝し大切に思えますし、
見えない方の不自由さを克服しての生活の工夫に心を打たれます。
かたまった心を柔らかくしてくれているかも。
旅行はどこかに出かけることだけでなく、
自分の世界をちょっと広げること一歩踏み出すことです。
本を読んだり、苦手だと思っていたことに挑戦したり、いろいろな方法があると思います。
洋裁を始めたり、庭の草花を育てたり、そんなことも私の「一歩踏み出す」です。
世界を広げてくれています。
今まで持っていることにこだわらず捨てることで、広がる世界があります。