少し読み始めた録音図書
先輩にお願いして、午前中2時間マンツーマンで特訓。
今まで録音した1時間くらいを聞いていただきました。
音訳やコーラスを長年続けている事に加えて、
文字に関するお仕事もしていた頼もしい先輩です。
最初のページから直しがたくさん入り、このままでは先に進まないのではと心配になりました。
本格的に読む前に、読み方のルールやポイントを教えていただいて、
本当にありがたかったです。
「鼻濁音」
私の育ったところでは、鼻濁音をあまり使わないのです。
助詞の「が」は意識するとできるのですが、
○○川 では鼻濁音にしていませんでした。
初っぱなから川の名前が2つ出てきて、どちらもはっきりした濁音。
できなかったらそれでもいい、といわれましたが、
さらなるステップアップのために、鼻濁音に挑戦することにしました。
これで、最初から読み直すことが決定です。
会話文
カギ括弧の会話文が地の文と区別がつかないとの指摘。
声色を使うのではないけど、地の文とは違う気持ちを込めた読み方。
しゃべり言葉の雰囲気を出すために、つかえず読み下すことも必要。
読みにくい部分があると、ゆっくりになっていたりします。
引用の新聞記事
時代背景を説明する新聞の記事や見出しがあります。
一段下がっていたので、なんだか小さな声で読んでいました。
漢字が多かったせいか、フォントポイントが小さいと誤解していました。
良く見たら、字の大きさは同じです。
音量は変えずに、淡々と見出しらしく感情を交えない読みがいいというアドバイス。
コソコソとした読みになっていましたが、どんな時代だったかを知らせる役割を持っているのだから、しっかりゆっくり読みましょうと。
補足説明の読み方
ピッチ(声の高低)は落とすけど、音量は変えずゆっくり。
ピッチが低くなっても、鼻に抜ける響く声を出すよう努力。
そのためには補足の前の地の文をしっかりはっきり読み終わり、
その読み終わりのピッチの高さで、補足の頭を読み出すといい。
(この練習を何度かして、コツがつかめるまで見守ってくださった)
きれいな声
このごろボイストレーニングをしたら、ナレーションのような声ができるようになったことを話しました。
でも、きれいな声がずっと続くのならいいけど、疲れてしまってだんだん地声に戻りがちなのだそうです。
先輩も、長時間読む録音図書では地声を使うそう。
わたしも無理して声を張ったよそ行きの声はやめて、地声で録音することにしました。
ボイストレーニングでしているリップロールは、コーラスでも練習するそうです。
朗読と音訳の違い、音色とかのお話もできて、参考になりました。
頼りになる先輩
漢字には読み方がいくつかあるので、どれを選ぶのかセンスと知識が必要になります。
「等」の読み方も、
広報などの条例では トー
ふつうの文章では ナド
人間,人物では ラ (村人等 ムラビトラ)
潮の香 わたしは「シオノカオリ」と読みましたが
「シオノカ」の方が良い、「イソノカ」とかいうから
空咳 カラゼキ カラセキ どちらがいいか選んだら、作品中では統一します。
チェックポイントはまだまだたくさんあります。
音訳チームの先輩方には、女優さんも歌手もセミナー講師もいらっしゃいます。
何十年というベテランの方々。
ちょっぴり厳しいですが、頼りになります。
まるでカルチャーセンターで教えていただいているようで、楽しいんです。