70歳過ぎて自在に生きる ほいみんの日記

断捨離から、ヨガ・インド哲学・音訳へと関心が移っています。

日記に書かなかったら粉々になってしまうだろう モンゴメリ日記より

モンゴメリ日記 愛、その光と影』

モンゴメリの生涯で一番の危機的状態は、20代前半の恋愛でした。

婚約者と愛人との複雑な三角関係に心は「千々に乱れる」状態でも

表面上は平静を装い、教師としての職務を続けます。

 

これだけのことをやりのけたのだから、と人生を強く生きていく光を見いだしたのではないでしょうか。

私はなんとかうまくやっている。そしてこれからもやっていくつもりだ。

拒絶や落胆や失敗のうち何が来ても良い。

私は今まで、この憂鬱な三重苦を克服してきた。そしてこれからもそうするつもり。「人は経験したことができるだろう。」

これ以上の苦しみはない、この経験をした私は何があっても自分を見失うことはないという自信を得たはずです。 


革命的な成功

大きな修羅場にならず切り抜けることができましたが、誰にも心の内を話すことはできません。

ただ、日記に書くだけです。

日記を書くにも、その経験をもう一度追体験することになり、彼女にとって胸の張り裂けるように辛いことだったようです。

何ヶ月かたってやっと日記に向かい、事の顛末を書き留めることができたのです。

私の革命的な成功は全てこの日記の中にしまっておこう。もし、日記に書かなかったら私はいつか粉々になってしまうだろう。

婚約者の善良な申し出をことごとく断り、愛人とも皆の前で 取り乱すことなく別れを告げます。

革命的な成功と書いていますが、自分の内面の相反する二つの魂のせめぎ合いに、自分なりの決着をつけたということです。

清教徒的な清純な生活を求める魂と、激しい愛に惹かれる情熱的な魂です。

激しくて勝利することが難しい闘いだったのでしょう。

だから革命的な成功なのです。

粉々にならなかったのは、日記に書いたからです。

そして、それからも日記を書き続けます。

 

書くこと

私がブログを書くのは、書くこともヨガだとうちこさんから教えていただいたからです。

カキタヨガといって、字を書く、文章を書くのもヨガなのだと思っています。

だから、写経にも関心があるのです。

字を書くときは、集中して一種の瞑想です。

文章を書くのは頭の中の抽象的な概念を、言語によって具体的にする作業です。

もやもやとした感情や感覚を言語化することで、自分でそれに名前をつけ意味をつけることができます。

そこで、はっきり見えてくることがあります。

 

もっとも私の場合、そんなに高尚でもないです。

メモ代わり、備忘録の意味だってあります。

でも、書き続けることで頭が整理されて、見えてくるものもあります。

 

読んでくださる方がいることも、大きな力になります。

ありがとうございます。

 

モンゴメリ日記〈1897~1900〉―愛、その光と影

モンゴメリ日記〈1897~1900〉―愛、その光と影