理学療法士 中村純子さん
『天然生活』5月号*に中村純子さんという理学療法士の方の記事が載っていました。
彼女は呼吸リハビリの専門家です。スポーツも音楽も「呼吸」の仕方で変わるのだそうです。
アスリートや音楽家が、ベストパフォーマンスを出すことができるようにお手伝いをしているのです。
そんな彼女が終末医療の現場でも活躍しています。
「いかに苦しまずに最期を迎えることができるか」を呼吸の面から支えています。
肺周りの筋肉をほぐしたり、体内の血流をよくするマッサージを施すことによって、患者さんの苦痛を和らげるのです。
機械を使わなくても人の手を使って楽にする方法を身に付けることは、家族や医療従事者・介護従事者にとって心強いことです。患者さんにとっても、機械より人の手で「暖かい気持ち」をより感じられて苦しみを軽減させてくれるだろうと思います。
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呼吸リハビリ
について調べてみました。
こちらのページがわかりやすかったです。
ふつう「呼吸リハビリ」とは呼吸器系の病気になった人とか、病後術後の機能回復の為に行われているようです。
呼吸するために必要な筋肉を鍛えるのですが、たくさんの筋肉が必要なんですね。
この中でも重要な筋肉が2つあります。
横隔膜(おうかくまく)
外肋間筋(がいろっかんきん)
引用画像
この筋肉はヨガの呼吸法でしっかり鍛えることができます。
それに、全身の例えば下半身の筋肉も鍛えることが大事だというのに驚きました。
全身運動のヨガを毎日することで、意識しなくても呼吸リハビリができていることになります。
口呼吸がよくないわけ
ヨガでは基本的には鼻呼吸をします。
鼻は呼吸器ですが、口は食物をとったり言葉を発する器官ということでしょうか。
口呼吸はよくないとよく言われます。
風邪の予防にも鼻呼吸をしなさいと言われますが、私は鼻毛でばい菌を防ぐのかな、くらいに思っていたのですが、それだけではなかったのです。
空気は鼻の粘膜を通って、水分を吸収し湿度が高い状態で気管や肺に入っていきます。この湿度が高い状態が風邪などの感染症予防に効果的なのですね。
口呼吸の良くないことは、乾くということから口臭とか虫歯の悪化とも関係してくるそうです。
睡眠時無呼吸症候群とかアレルギーのリスクも高くなります。
ヨガの呼吸法のいいところ
口呼吸を鼻呼吸に直すための方法はいろいろあります。
寝ているときに唇に貼る専用テープも売られています。
でも、ヨガで呼吸法を練習すれば、そんなことしなくても大丈夫なのではないかしら。
また、ヨガの呼吸法をすると、普段の生活の中で呼吸が浅くなっていることに気づきます。
深い呼吸を心がけると自然に呼吸に関係する筋肉を鍛えることになります。どこのなんという筋肉かって勉強しなくても大丈夫です。ポーズをとりながら深い呼吸を繰り返していくだけです。
それから、たとえば立っているポーズでは、姿勢を保つために下半身も背中もお腹もたくさんの大きな筋肉を使います。筋力が落ちてしまい背中が丸まった姿勢になってしまうと、胸郭がうまく広がらなくなります。 すると、呼吸が浅くなるということになります。 筋肉をつけることと呼吸が深くなることは、どちらが先ということなく両方がつながっているのだと思えます。
それが、自分の終末期も楽にしてくれそうです。
終末期
これから高齢者がどんどん多くなって、終末期にある人が身近にいることが増えると思われます。
施設がいっぱいで、家族や地域で見守ることになるかも。
医療費や介護費用の増大で、どんどん家に帰されているという話も聞きます。
そんな時、なにかできることがあったらいいと思います。
例えば手や足をさするだけでも、筋肉を柔らかくして呼吸を楽にしてあげられるとか。
その時にはもっと勉強してでなくてはいけないでしょうけど。
呼吸器リハビリは、そんな時に参考になりそうな考え方と方法です。